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個人番号通知後の事務手続について

  • 2015年11月21日

厚生労働省保険局保険課より、マイナンバーに関する通知(保保発0930第8号)が発出されました

個人番号通知後の事務手続について

健康保険制度の円滑な運営につきましては、平素より格別の御高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成 25 年法律第 27 号。以下「番号利用法」という。)に基づき、平成 27 年10 月5日以降、国内に住所を有する者に対し個人番号が通知されることとなっております。各健康保険組合におかれては、平成 29 年7月の医療保険者等の情報連携開始に向けて、下記のとおり準備を進めていただく必要がありますので、御留意ください。
今後とも、健康保険制度の円滑な運営に御協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

第一 特定個人情報に係る安全管理措置及び特定個人情報保護評価の実施について

以下の事務は、第二に掲げる事務を行う前に行う必要があり、平成 27 年度中を目途に行うことが望ましいこと。特定個人情報の取扱いに関して法令の規定に違反する行為が行われた場合は、番号利用法第 51 条の規定に基づき、特定個人情報保護委員会からの是正勧告等がなされる場合があるので留意すること。なお、1及び2を実施するに当たっては、健康保険組合連合会において11 月頃に個人情報保護に関する規程例や特定個人情報保護評価のテンプレートが提示されるものと承知しており、必要に応じて参考にすること。

1 特定個人情報に係る安全管理措置について
各健康保険組合は、個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号。以下「個人情報保護法」という。)第 20 条及び「健康保険組合等における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」(平成 16 年 12 月 27 日保発第1227001 号厚生労働省保険局長通知)に基づき、個人情報保護に関する規程の整備や各種の安全管理措置を講じることとされている。特定個人情報(個
人番号をその内容に含む個人情報)については、引き続き、個人情報保護法の規定に基づく安全管理措置も講ずる必要があるが、それに加え、番号利用法第 12 条及び「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」(平成 26 年特定個人情報保護委員会告示第5号)別添「特定個人情報に関する安全管理措置(事業主編)」に基づき、必要に応じ、規程の見直しや各種の安全管理措置を講じること。なお、必要な措置を講じる前に、事業主から被保険者及び被扶養者の個人番号の報告を受けることは出来ないので留意すること。
2 特定個人情報保護評価の実施について
番号利用法第 27 条、特定個人情報保護評価に関する規則(平成 26 年特定個人情報保護委員会規則第1号)、特定個人情報保護評価指針(平成 26 年特定個人情報保護委員会告示第4号)及び特定個人情報保護評価指針の解説(平成 26 年特定個人情報保護委員会公表)に従い、特定個人情報保護評価を実施すること。ただし、単一組合については、特定個人情報保護評価の実施は義務づけられていない(特定個人情報保護委員会規則第4条第4号)が、特定個人情報ファイルの取扱いに伴う特定個人情報の漏えい等を発生させるリスクを分析し、そのリスクを軽減するための適切な措置を講じていることを確認するため、任意の評価を行うことが望ましいこと。なお、特定個人情報保護評価の手続が完了する前に、事業主から被保険者及び被扶養者の個人番号の報告を受けることは出来ないので留意すること。

第二 被保険者及び被扶養者の個人番号の収集について

以下の事務は、平成 29 年7月の医療保険者等の情報連携開始に向けた準備期間も踏まえ、可能な限り、平成 29 年1月中を目途として行うことが望ましいこと。その際、たとえば被保険者証の検認等の手続と併せて行うなど、事業主等の負担も考慮することが望ましいこと。また、個人番号を収集する際には、その利用目的を明らかにする必要があり、番号利用法別表第1の2の項に規定
する「健康保険法による保険給付の支給又は保険料等の徴収に関する事務」のために利用することを明示すること。特定個人情報の取扱いに関して法令の規定に違反する行為が行われた場合は、番号利用法第 51 条の規定に基づき、特定個人情報保護委員会からの是正勧告等がなされる場合があるので留意すること。

1 被保険者の個人番号の収集について
健康保険法(大正 11 年法律第 70 号)第 197 条第1項に基づき、事業主に、平成 29 年1月1日時点で被保険者である者の個人番号を報告させること。なお、平成 28 年1月1日以降、番号利用法第 14 条に基づき、事業主に対し、被保険者の個人番号の提供を求めることができること。
また、事業主は、番号利用法第2条第 13 項に規定する個人番号関係事務実施者(以下「個人番号関係事務実施者」という。)として、被保険者の個人番号を収集する際に番号利用法第 16 条に規定する本人確認措置をとらな
ければならないこと。
なお、本人確認措置は、正しい番号であることの確認(番号確認)と現に手続を行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認(身元確認)からなるが、身元確認については、雇用関係にあること等の事情を勘案し、本人であることが明らかであると健康保険組合が認める場合は、確認書類は不要であること。
2 被扶養者の個人番号の収集について
健康保険法第 197 条第2項に基づき、平成 29 年1月1日時点で被保険者である者に、当該被保険者の被扶養者の個人番号を、事業主を経由して届出をさせること(事業主には、健康保険法第 197 条第1項により、第二の1の報告と併せて当該被扶養者の個人番号を報告させること。この場合、事業主は個人番号関係事務実施者となること。)。なお、平成 28 年1月1日以降、番号利用法第 14 条に基づき、事業主に対し、被保険者の被扶養者の個人番号の提供を求めることができること。
この場合において、被保険者は、個人番号関係事務実施者として、その被扶養者の個人番号を収集することとなるため、被扶養者に係る本人確認措置は、被保険者が行うこととなること。健康保険組合は、別添を参考に事業主を経由して通知を発出するなどして、被保険者に対し、被扶養者の個人番号を届け出る際に、被扶養者の通知カードや個人番号カードを確認するなどの注意喚起を行うこと。
3 任意継続被保険者、特例退職被保険者及びこれらの被扶養者の個人番号の収集について
任意継続被保険者及び特例退職被保険者の個人番号は、原則として健康保険組合が収集すること。また、本人確認措置を併せて行うこと。任意継続被保険者及び特例退職被保険者の被扶養者の個人番号は、任意継続被保険者及び特例退職被保険者を個人番号関係事務実施者として収集すること。この場合において、被扶養者に係る本人確認措置は、個人番号関係事務実施者として、被保険者が行うこととすること。

第三 その他

事業主から収集した被保険者及び被扶養者の個人番号の登録の方法や様式、期限等、具体的な内容については別途通知すること。
また、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)から個人番号の提供を受ける場合の方法等についても、別途通知すること。