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整形外科における間違いやすい算定とは?【運動器リハビリテーション編】

リハビリテーション

前回までのコラムでは「慢性疼痛管理料」の間違った認識や、「関節穿刺」や「四肢ギプス固定」についてご紹介しました。今回は、運動器リハビリテーション料を重点的に、算定時に気を付けたいこと、リハビリ病名等についてご紹介していきたいと思います。

1.整形外科で算定が多いのは「運動器リハビリテーション」

整形外科では主に、「運動器リハビリテーション」が多く算定されています。例えば、整形外科の外来を例として病名をあげると「変形性膝関節症」や「骨折後」や「肩関節周囲炎」の病名があげられるでしょう。

運動器リハビリテーション料はⅠ、Ⅱ、Ⅲとあり、それぞれにおいて算定する為の施設基準が設けられています。その施設基準を満たすことで初めて、各運動器リハビリテーションの点数を算定することができるのです。

2.運動器リハビリテーションには期限が決められている

運動器リハビリテーションを算定する際に、注意して欲しいことがあります。それは、リハビリの期限が設けられているという点です。

診療報酬点数表の注を参照すると、「別に厚生労働大臣が定める患者に対して個別療法であるリハビリテーションを行った場合に、当該基準に係る区分に従って、それぞれ発症、手術若しくは急性増悪又は最初に診断された日から150日以内に限り所定点数を算定する。」とあります。

そのため、リハビリの発症日から換算して150日間はリハビリを行うことができますが、その後に継続して行う場合には、「1月13単位に限り、算定できるものとする」と決まっているので、月に13単位を超えてのリハビリは基本的にできません。

症状が改善せず、150日間を超えてリハビリを継続している場合には、なぜ150日間を超えてリハビリテーションを行っているかの、疾患別のコメントが必要になります。

例えば「変形性膝関節症」の病名で、150日間を超えてのリハビリテーションを行っている患者様の場合には、「膝の歩行時の疼痛と、下肢の筋力低下が改善せず今後約3カ月のリハビリテーションが必要と考えられます」等です。それぞれリハビリ病名に応じての適した、継続理由コメントが必要になります。

3.運動器リハビリテーションを算定した際には、消炎鎮痛処置や腰部固定帯等は同時に算定できない

レセプトをチェックしていると意外と落ちているのが、この項目です。整形外科の外来に通院している患者様の場合、器具等による消炎鎮痛処置と、運動器リハビリテーションを同日に施行している患者様がわりと多いです。

リハビリテーションの通則の中に、区分番号J119に掲げる消炎鎮痛等処置(35点)、区分番号J119-2に掲げる腰部又は胸部固定帯固定は(以下中略)、運動器リハビリテーション料の所定点数に含まれるものとする。と記載があります。

そのため、同日に消炎鎮痛処置(35点)と運動器リハビリテーションを行っている場合は、主たる点数の運動器リハビリテーション料の点数のみ算定して下さい。また、腰部固定または胸部固定と同日に、運動器リハビリテーションを行っている場合にも、腰部固定帯または胸部固定帯の算定はできません。

しかし、腰部固定帯加算または、胸部固定帯加算は算定することができます。この加算料はそれぞれ170点と高い点数になっているので、加算料だけは落とさずに算定して下さい。

リハビリテーションと同日に、腰部または胸部固定帯加算を算定する際には、コメントとして「リハビリテーションと胸部固定帯または胸部固定帯を同日算定のため、加算料のみの算定」等とレセプトに記載した方が、見ている人が分かりやすく理解しやすいレセプトになると思います。

整形外科の外来において多く算定されている「運動器リハビリテーション」。運動器リハビリテーションを算定する際には、その疾患が運動器リハビリテーションを算定するための病名として適合しているか、リハビリテーションの期限を超えてリハビリを行っていないか、月の単位は守られているか、消炎鎮痛処置と同日に算定していないか等、きちんとチェックしてから診療報酬の請求を行いましょう。

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眠り姫の医療事務員

執筆者 

30代、女性、医療事務歴約10年、地方にある整形外科診療所に勤務している二児の女の子のママ。仕事の時はテキパキと、プライベートでは子供と一緒によく眠るのんびり屋です。