精神科重症患者早期集中支援管理料

I016 精神科重症患者早期集中支援管理料(月1回)

  • 1 精神科重症患者早期集中支援管理料1
    イ 同一建物居住者以外の場合 1,800点
    ロ 同一建物居住者の場合
    ( 1 ) 特定施設等に入居する者の場合 900点
    ( 2 ) ( 1 )以外の場合 450点
  • 2 精神科重症患者早期集中支援管理料2
    イ 同一建物居住者以外の場合 1,480点
    ロ 同一建物居住者の場合
    ( 1 ) 特定施設等に入居する者の場合 740点
    ( 2 ) ( 1 )以外の場合 370点

  • 1 1のイについては、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める患者(当該患者と同一の建物に居住する他の患者に対して当該保険医療機関が同一日に訪問診療を行う場合の当該患者(以下この区分番号において「同一建物居住者」という。)を除く。)であって通院が困難な患者に対して、1のロの( 1 )については、介護保険法第8条第11項に規定する特定施設、同条第20項に規定する地域密着型特定施設又は特別養護老人ホームにおいて療養を行っている別に厚生労働大臣が定める患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難な患者に対して、1のロの( 2 )については、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難な患者に対して、当該保険医療機関(別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものに限る。)の精神保健指定医等が、患者又はその家族の同意を得て、計画的な医学管理の下に、定期的な訪問診療及び訪問看護を行っている場合に、6月に限り、当該患者1人につき月1回に限り算定する。
  • 2 2のイについては、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める患者(同一建物居住者を除く。)であって通院が困難な患者に対して、2のロの( 1 )については、介護保険法第8条第11項に規定する特定施設、同条第20項に規定する地域密着型特定施設又は特別養護老人ホームにおいて療養を行っている別に厚生労働大臣が定める患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難な患者に対して、2のロの( 2 )については、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難な患者に対して、当該保険医療機関(別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものに限る。)の精神保健指定医等が当該保険医療機関とは別の訪問看護ステーションの看護師等と連携し、患者又はその家族の同意を得て、計画的な医学管理の下に、定期的な訪問診療を行っている場合に、6月に限り、当該患者1人につき月1回に限り算定する。
  • 3 精神科重症患者早期集中支援管理料を算定した場合は、区分番号B000に掲げる特定疾患療養管理料、区分番号B001の5に掲げる小児科療養指導料、区分番号B001の6に掲げるてんかん指導料、区分番号B001の7に掲げる難病外来指導管理料、区分番号B001の8に掲げる皮膚科特定疾患指導管理料、区分番号B001の18に掲げる小児悪性腫瘍患者指導管理料、区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料、区分番号C002-2に掲げる特定施設入居時等医学総合管理料、区分番号C003に掲げる在宅がん医療総合診療料、区分番号C007に掲げる訪問看護指示料、区分番号C010に掲げる在宅患者連携指導料、区分番号C109に掲げる在宅寝たきり患者処置指導管理料及び区分番号I012-2に掲げる精神科訪問看護指示料は算定しない。
  • 4 精神科重症患者早期集中支援管理に要した交通費は、患家の負担とする。

通知

I016 精神科重症患者早期集中支援管理料

  • (1) 精神科重症患者早期集中支援管理料は、長期入院患者又は入退院を繰り返し、病状が不安定な患者の退院後早期において、精神保健指定医、看護師又は保健師、作業療法士、精神保健福祉士等の多職種が、計画的な医学管理の下に定期的な訪問診療及び精神科訪問看護を実施するとともに、急変時等に常時対応できる体制を整備し、多職種が参加する定期的な会議を開催することを評価するものであり、直近の退院から起算して6月以内に限り、月1回を限度として算定する。なお、算定に当たっては、診療報酬明細書の摘要欄に、直近の入院についての入院日、入院形態並びに退院日(入退院を繰り返す者の場合は、直近の入院に加え、前々回の入院についての入院日、入院形態並びに退院日)、直近の退院時におけるGAF、「認知症である老人の日常生活自律度判定基準」の活用について」(平成5年10月26日老健第135号)におけるランク及び算定する月に行った訪問の日時、診療時間並びに訪問した者の職種を記載すること。
  • (2) ここでいう長期入院患者又は入退院を繰り返し病状が不安定な患者とは、以下のいずれにも該当する患者であること。
    • ア 1年以上入院して退院した者又は入退院を繰り返す者(入退院を繰り返す者については、直近の入院が、措置入院、緊急措置入院又は医療保護入院であり、かつ当該直近の入院の入院日より起算して過去3月以内に措置入院、緊急措置入院又は医療保護入院をしたことのある者に限る。)
    • イ 統合失調症、統合失調型障害又は妄想性障害、気分(感情)障害又は重度認知症の状態で、退院時におけるGAF尺度による判定が40以下の者(重度認知症の状態とは、「「認知症である老人の日常生活自立度判定基準」の活用について」(平成5年10月26日老健第135号。「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(平成26年3月5日保医発0305第1号)の別添6の別紙12及び別紙13参照)におけるランクMに該当すること。ただし、重度の意識障害のある者(JCS(Japan Coma Scale)でⅡ-3(又は30)以上又はGCS(Glasgow ComaScale)で8点以下の状態にある者)を除く。)
    • ウ 精神科を標榜する保険医療機関への通院が困難な者
    • エ 障害福祉サービスを利用していない者(ここでいう障害福祉サービスとは、障害者総合支援法第5条の1に規定する障害福祉サービス(居宅介護、重度訪問介護、自立訓練(訪問による生活訓練に限る。)を除く。)、第5条の19に規定する地域移行支援及び第5条の20に規定する地域定着支援をいう。)
  • (3) 計画的な医学管理については、別紙様式41又はこれに準じた様式を用いて支援計画書を月1回以上作成し、支援計画書の写しを診療録に添付すること。
  • (4) 精神科重症患者早期集中支援管理料1は、当該保険医療機関単独で以下のすべてを実施する場合に算定する。
    • ア 常勤精神保健指定医、常勤看護師又は常勤保健師、常勤精神保健福祉士及び常勤作業療法士の各1名以上からなる専任のチームを設置すること。また、いずれか1名以上は専従であること。
    • イ 当該患者に対して月1回以上の訪問診療と週2回以上の精神科訪問看護及び精神科訪問看護・指導(うち月2回以上は精神保健福祉士又は作業療法士による訪問であること)を行うこと。
    • ウ 上記チームが週1回以上一堂に会しカンファレンスを行うこと。うち、月1回以上は保健所又は精神保健福祉センター等と共同して会議を開催すること。ただし、当該保健所又は精神保健福祉センター等の都合により当該保健所又は精神保健福祉センター等がカンファレンスに参加できなかった場合は、参加できなかった理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
  • (5) 精神科重症患者早期集中支援管理料2は、以下のすべてを実施する場合に算定する。
    • ア 連携する訪問看護ステーションと併せて常勤精神保健指定医、常勤看護師又は常勤保健師、常勤精神保健福祉士及び常勤作業療法士の各1名以上からなる専任のチームを設置すること。また、当該チームには、連携する訪問看護ステーションの看護師若しくは保健師、作業療法士又は精神保健福祉士のいずれか1名以上参加しており、かつ、いずれか1名以上は当該保険医療機関において専従であること。
    • イ 当該患者に対して月1回以上の訪問診療を行うこと。また、連携する訪問看護ステーションと併せて週2回以上の精神科訪問看護又は精神科訪問看護・指導(うち月2回以上は精神保健福祉士又は作業療法士による訪問であること。)を行うこと。
    • ウ 上記チームが週1回以上一堂に会しカンファレンスを行うこと。うち、月1回以上は保健所又は精神保健福祉センター等と共同して会議を開催すること。ただし、当該保健所又は精神保健福祉センター等の都合により当該保健所又は精神保健福祉センター等がカンファレンスに参加できなかった場合は、参加できなかった理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。また、当該カンファレンスには、訪問看護ステーションの看護師若しくは保健師、作業療法士又は精神保健福祉士がいずれか1名以上参加していること。
    • エ 連携する訪問看護ステーションにおいて緊急時に円滑な対応ができるよう、定期的な多職種会議の他、あらかじめ患家の同意を得て、当該患者の病状、治療計画、直近の診療内容等緊急の対応に必要な診療情報を随時提供していること。
  • (6) 多職種が参加する定期的な会議の開催に当たっては、以下の点に留意すること。
    • ア 多職種会議においては、患者についての診療情報の共有、支援計画書の作成と見直し、具体的な支援内容、訪問日程の計画及び支援の終了時期等について協議を行うこと。また、診療録に会議の要点、参加者の職種と著名を記載すること。
    • イ 可能な限り、患者又はその家族等が同席することが望ましい。
    • ウ 支援計画書の内容については、患者又はその家族等へ文書による説明を行い、説明に用いた文書を交付すること。また、説明に用いた文書の写しを添付すること。
  • (7) 特別の関係にある訪問看護ステーションと連携して行う場合は、精神科重症患者早期集中支援管理料1を算定すること。
  • (8) 連携する訪問看護ステーションが当該患者について訪問看護基本療養費又は精神科訪問看護基本療養費を算定した場合、訪問看護ステーションが訪問を行った同一時間帯に行う区分番号「C000」往診料、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料、区分番号「C005-1-2同一建物居住者訪問看護・指導料、区分番号「C006在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料、区分番号「C008」在宅患者訪問薬剤管理料、区分番号「C009」在宅患者訪問栄養食事指導料又は区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料は算定できない。
  • (9) 2以上の保険医療機関が同一の患者について同一の精神科重症患者早期集中支援管理料を算定すべき医学管理を行っている場合には、主たる医学管理を行っている保険医療機関において当該精神科重症患者早期集中支援管理料を算定する。
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