再診料

A001 再診料

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1 保険医療機関(許可病床のうち医療法第7条第2項第5号に規定する一般病床 に係るものの数が200以上のものを除く。)において再診を行った場合に算定する。

2 当該保険医療機関(許可病床数が200床以上である病院に限る。)における医療 用医薬品の取引価格の妥結率が5割以下の保険医療機関において再診を行った場 合には、注1の規定にかかわらず、53点を算定する。

3 同一保険医療機関において、同一日に他の傷病について、別の診療科を再診と して受診した場合は、注1の規定にかかわらず、2つ目の診療科に限り、36点( 注2に規定する場合にあっては、26点)を算定する。この場合において、注4か ら注8まで及び注10から注13までに規定する加算は算定しない。

4 6歳未満の乳幼児に対して再診を行った場合は、38点を所定点数に加算する。 ただし、注5又は注6に規定する加算を算定する場合は算定しない。

5 保険医療機関が表示する診療時間以外の時間、休日又は深夜において再診を行 った場合は、それぞれ65点、190点又は420点(6歳未満の乳幼児の場合において は、それぞれ135点、260点又は590点)を所定点数に加算する。ただし、区分番号A000に掲げる初診料の注7のただし書に規定する保険医療機関にあっては、同注のただし書に規定する時間において再診を行った場合は、180点(6歳未 満の乳幼児の場合にあっては、250点)を所定点数に加算する。

6 小児科を標榜する保険医療機関(区分番号A000に掲げる初診料の注7のただし書に規定するものを除く。)にあっては、夜間であって別に厚生労働大臣が 定める時間、休日又は深夜(当該保険医療機関が表示する診療時間に限る。)に おいて6歳未満の乳幼児に対して再診を行った場合は、注5の規定にかかわらず、それぞれ135点、260点又は590点を所定点数に加算する。

区分番号A000に掲げる初診料の注9に規定する別に厚生労働大臣が定める 施設基準を満たす保険医療機関(診療所に限る。)が、午後6時(土曜日にあっては正午)から午前8時までの間(深夜及び休日を除く。)、休日又は深夜であって、当該保険医療機関が表示する診療時間内の時間において再診を行った場合 は、夜間・早朝等加算として、50点を所定点数に加算する。ただし、注5のただし書又は注6に規定する場合にあっては、この限りでない。

8 入院中の患者以外の患者に対して、慢性疼痛疾患管理並びに別に厚生労働大臣

が定める検査並びに第7部リハビリテーション、第8部精神科専門療法、第9部 処置、第10部手術、第11部麻酔及び第12部放射線治療を行わないものとして別に 厚生労働大臣が定める計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算として、52 点を所定点数に加算する。

9 患者又はその看護に当たっている者から電話等によって治療上の意見を求めら れて指示をした場合においても、再診料を算定することができる。ただし、この 場合において、注8の外来管理加算、注12の地域包括診療加算及び注13の認知症地域包括診療加算は算定しない。

10 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等 に届け出た保険医療機関(診療所に限る。)において再診を行った場合には、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。

イ 時間外対応加算1 5点

ロ 時間外対応加算2 3点

ハ 時間外対応加算3 1点

11 個別の費用の計算の基礎となった項目ごとに記載した明細書の発行等につき別 に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関(診療所に限る。)を受 診した患者については、明細書発行体制等加算として、1点を所定点数に加算す る。

12 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等 に届け出た保険医療機関(診療所に限る。)において、脂質異常症、高血圧症、 糖尿病又は認知症のうち2以上の疾患を有する患者に対して、患者の同意を得て、療養上必要な指導及び診療を行った場合には、地域包括診療加算として、20点 を所定点数に加算する。

13 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関(診療所に限る。)において、認知症の患者(認知症以外に1以上の疾患(疑いのものを除く。)を有するものであって、1処方につき5種類を超える内服薬の投薬を行った場合及 び1処方につき抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬又は睡眠薬を合わせて3種類を 超えて投薬を行った場合のいずれにも該当しないものに限る。)に対して、患者 又はその家族等の同意を得て、療養上必要な指導及び診療を行った場合には、認 知症地域包括診療加算として、30点を所定点数に加算する。

通知

A001 再診料

  • (1) 再診料は、診療所又は一般病床の病床数が200床未満の病院において、再診の都度(同一日において2以上の再診があってもその都度)算定できる。
  • (2) 「注2」に規定する保険医療機関の取扱いについては、区分番号「A000」初診料の(9)から(11)までと同様である。
  • (3) 2以上の傷病について同時に再診を行った場合の再診料は、当該1日につき1回に限り算定する。ただし、同一保険医療機関において、同一日に他の傷病(1つ目の診療科で診療を受けた疾病又は診療継続中の疾病と同一の疾病又は互いに関連のある疾病以外の疾病のことをいう。)について、患者の意思に基づき、別の診療科(医療法上の標榜診療科のことをいう。)を再診として受診した場合(1つ目の診療科の保険医と同一の保険医から診察を受けた場合を除く。)は、現に診療継続中の診療科1つに限り、「注3」に掲げる所定点数を算定できる。この場合において、「注4」から「注8」まで、「注10」から「注13」までに規定する加算は、算定できない。
  • (4) A傷病について診療継続中の患者が、B傷病に罹り、B傷病について初診があった場合、当該初診については、初診料は算定できないが、再診料を算定できる。
  • (5) 再診料における時間外加算、休日加算、深夜加算、時間外特例加算及び夜間・早朝等加算の取扱いは、初診料の場合と同様である。
  • (6) 外来管理加算
    • ア 外来管理加算は、処置、リハビリテーション等(診療報酬点数のあるものに限る。)を行わずに計画的な医学管理を行った場合に算定できるものである。
    • イ 外来管理加算を算定するに当たっては、医師は丁寧な問診と詳細な身体診察(視診、聴診、打診及び触診等)を行い、それらの結果を踏まえて、患者に対して症状の再確認を行いつつ、病状や療養上の注意点等を懇切丁寧に説明するとともに、患者の療養上の疑問や不安を解消するため次の取組を行う。
      [提供される診療内容の事例]
      • 1 問診し、患者の訴えを総括する。
        「今日伺ったお話では、『前回処方した薬を飲んで、熱は下がったけれど、咳が続き、痰の切れが悪い。』ということですね。」
      • 2 身体診察によって得られた所見及びその所見に基づく医学的判断等の説明を行う。
        「診察した結果、頸のリンパ節やのどの腫れは良くなっていますし、胸の音も問題ありません。前回に比べて、ずいぶん良くなっていますね。」
      • 3 これまでの治療経過を踏まえた、療養上の注意等の説明・指導を行う。
        「先日の発熱と咳や痰は、ウイルスによる風邪の症状だと考えられますが、○○さんはタバコを吸っているために、のどの粘膜が過敏で、ちょっとした刺激で咳が出やすく、痰がなかなか切れなくなっているようです。症状が落ち着くまで、しばらくの間はタバコを控えて、部屋を十分に加湿し、外出するときにはマスクをした方が良いですよ。」
      • 4 患者の潜在的な疑問や不安等を汲み取る取組を行う。
        「他に分からないことや、気になること、ご心配なことはありませんか。」
    • ウ 診察に当たっては、イに規定する項目のうち、患者の状態等から必要と思われるものを行うこととし、必ずしも全ての項目を満たす必要はない。また、患者からの聴取事項や診察所見の要点を診療録に記載する。
    • エ 外来管理加算は、標榜する診療科に関係なく算定できる。ただし、複数科を標榜する保険医療機関において、外来患者が2以上の傷病で複数科を受診し、一方の科で処置又は手術等を行った場合は、他科においては外来管理加算は算定できない。
    • オ 区分番号「C000」往診料を算定した場合にも、再診料に加えて外来管理加算を算定できる。
    • カ 投薬は本来直接本人を診察した上で適切な薬剤を投与すべきであるが、やむを得ない事情で看護に当たっている者から症状を聞いて薬剤を投与した場合においても、再診料は算定できるが、外来管理加算は算定できない。また、多忙等を理由に、イに該当する診療行為を行わず、簡単な症状の確認等を行ったのみで継続処方を行った場合にあっては、再診料は算定できるが、外来管理加算は算定できない。
    • キ 「注8」の厚生労働大臣が別に定める検査とは、第2章第3部第3節生体検査料のうち、次の各区分に掲げるものをいう。
      • 超音波検査等
      • 脳波検査等
      • 神経・筋検査
      • 耳鼻咽喉科学的検査
      • 眼科学的検査
      • 負荷試験等
      • ラジオアイソトープを用いた諸検査
      • 内視鏡検査
  • (7) 電話等による再診
    • ア 当該保険医療機関で初診を受けた患者について、再診以後、当該患者又はその看護に当たっている者から直接又は間接(電話、テレビ画像等による場合を含む。)に、治療上の意見を求められた場合に、必要な指示をしたときには、再診料を算定できる。
    • イ 電話、テレビ画像等を通した再診(聴覚障害者以外の患者に係る再診については、ファクシミリ又は電子メール等によるものは含まない。)については、患者の病状の変化に応じ療養について医師の指示を受ける必要のある場合であって、当該患者又はその看護に当たっている者からの医学的な意見の求めに対し治療上必要な適切な指示をした場合に限り算定する。ただし、電話、テレビ画像等を通した指示等が、同一日における初診又は再診に附随する一連の行為とみなされる場合、時間おきに病状の報告を受ける内容のものである場合等には、再診料を算定できない。また、ファクシミリ又は電子メール等による再診については、再診の求めに速やかに応じた場合に限り算定できるものとし、この場合においては、診療録に当該ファクシミリ等の送受信の時刻を記載するとともに、当該ファクシミリ等の写しを貼付すること。
    • ウ 乳幼児の看護に当たっている者から電話等によって治療上の意見を求められて指示した場合は、「注4」の乳幼児加算を算定する。
    • エ 時間外加算を算定すべき時間、休日、深夜又は夜間・早朝等に患者又はその看護に当たっている者から電話等によって治療上の意見を求められて指示した場合は、時間外加算、休日加算、深夜加算又は夜間・早朝等加算を算定する。ただし、ファクシミリ又は電子メール等による再診については、これらの加算は算定できない。
  • (8) 時間外対応加算
    • ア 時間外対応加算は、地域の身近な診療所において、患者からの休日・夜間等の問い合わせや受診に対応することにより、休日・夜間に病院を受診する軽症患者の減少、ひいては病院勤務医の負担軽減につながるような取組を評価するものである。
    • イ 当該加算を算定するに当たっては、当該保険医療機関において、算定する区分に応じた対応を行うとともに、緊急時の対応体制や連絡先等について、院内掲示、連絡先を記載した文書の交付、診察券への記載等の方法により患者に対して周知すること。
    • ウ 電話等による相談の結果、緊急の対応が必要と判断された場合には、外来診療、往診、他の医療機関との連携又は緊急搬送等の医学的に必要と思われる対応を行うこと。
    • エ なお、電話等による再診の場合であっても、時間外対応加算の算定が可能であること。
  • (9) 健康保険法(大正11年法律第70号)における療養の給付又は高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)における療養の給付と労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)における療養補償給付を同時に受けている場合の再診料(外来診療料を含む。)は、主たる疾病の再診料(外来診療料を含む。)として算定する。なお、入院料及び往診料は、当該入院あるいは往診を必要とした疾病に係るものとして算定する。
  • (10) 地域包括診療加算
    • ア 地域包括診療加算は、外来の機能分化の観点から、主治医機能を持った診療所の医師が、複数の慢性疾患を有する患者に対し、患者の同意を得た上で、継続的かつ全人的な医療を行うことについて評価したものであり、初診時や訪問診療時(往診を含む。)は算定できない。なお、地域包括診療料と地域包括診療加算はどちらか一方に限り届出することができる。
    • イ 地域包括診療加算の対象患者は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症及び認知症の4疾病のうち、2つ以上(疑いは除く。)を有する者である。なお、当該医療機関で診療を行う対象疾病(上記4疾病のうち2つ)と重複しない疾病を対象とする場合に限り、他医療機関でも当該加算、認知症地域包括診療加算、地域包括診療料又は認知症地域包括診療料を算定可能とする。
    • ウ 当該患者を診療する担当医を決めること。担当医は、慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した医師とし、担当医により指導及び診療を行った場合に当該加算を算定する。
    • エ 以下の指導、服薬管理等を行うこと。
      • (イ) 患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に療養上必要な指導及び診療を行うこと。
      • (ロ) 他の保険医療機関と連携の上、患者が受診している医療機関を全て把握するとともに、当該患者に処方されている医薬品を全て管理し、診療録に記載すること。
      • (ハ) 当該患者について、原則として院内処方を行うこと。ただし、(ニ)の場合に限り院外処方を可能とする。
      • (ニ) 院外処方を行う場合は、以下のとおりとする。
        • ① 調剤について24時間対応できる体制を整えている薬局(以下「連携薬局」という。)と連携していること。
        • ② 原則として、院外処方を行う場合は連携薬局にて処方を行うこととするが、患者の同意がある場合に限り、その他の薬局での処方も可能とする。その場合、当該患者に対して、時間外においても対応できる薬局のリストを文書により提供し、説明すること。
        • ③ 当該患者が受診している医療機関のリスト及び当該患者が当該加算を算定している旨を、処方せんに添付して患者に渡すことにより、当該薬局に対して情報提供を行うこと。
        • ④ 患者に対して、当該医療機関を受診時に、薬局が発行するお薬手帳又は当該医療機関が発行するお薬手帳を持参させること。また、診療録にお薬手帳のコピーを貼付すること、又は、当該点数の算定時の投薬内容について診療録に記載すること。
    • オ 健康相談を行っていること。また、健康診断や検診の受診勧奨を行い、その結果等を診療録に記載するとともに、患者に提供し、評価結果をもとに患者の健康状態を管理すること。
    • カ 介護保険に係る相談を行っていること。また、要介護認定に係る主治医意見書を作成していること。
    • キ 在宅医療を提供していること、及び当該患者に対し24時間の対応を実施し、夜間の連絡先も含めて当該患者に対して説明と同意を求めること。
    • ク 患者の同意について、当該加算の初回算定時に、当該患者の署名付の同意書を作成し、診療録に添付すること。なお、当該加算を算定後、重症化等により当該加算の算定を行わなくなった場合であって、病状の安定等に伴い再度当該加算を算定する場合には、当該再算定時にも署名付の同意書を作成し、診療録に添付すること。
    • ケ 当該加算を算定する場合は、投薬の部に掲げる「7種類以上の内服薬の投薬を行う場合」の規定は適用しないものであること。
    • コ 認知症の患者に対し本加算を算定する場合であって、当該患者の病状から、エ、キ及びクの患者への説明及び患者の同意について、患者の家族等への説明及び当該患者の家族等による同意による方が適切と考えられる場合には、当該部分について「患者」を「患者の家族等」と読み替えるものとする。
  • (11) 認知症地域包括診療加算
    • ア 認知症地域包括診療加算は、外来の機能分化の観点から、主治医機能を持った診療所の医師が、認知症患者であって以下の全ての要件を満たす患者に対し、患者の同意を得た上で、継続的かつ全人的な医療を行うことについて評価したものであり、初診時や訪問診療時(往診を含む。)は算定できない。
      • (イ) 認知症以外に1以上の疾病(疑いは除く。)を有する者
      • (ロ) 同月に、当該保険医療機関において以下のいずれの投薬も受けていない患者
        • ① 1処方につき5種類を超える内服薬があるもの
        • ② 1処方につき抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬及び睡眠薬をあわせて3種類を超えて含むもの
           なお、(ロ)①の内服薬数の種類数は錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤及び液剤については、1銘柄ごとに1種類として計算する。また、(ロ)②の抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬及び睡眠薬の種類数は区分番号「F100」処方料の注1における向精神薬の種類と同様の取扱いとする。
    • イ (10)のウからクまで及びコを満たすこと。
    • ウ 当該保険医療機関で診療を行う疾病(認知症を含む2つ以上)と重複しない疾病を対象とする場合に限り、他医療機関でも地域包括診療加算又は地域包括診療料を算定可能である。また、他医療機関で当該診療加算又は認知症地域包括診療料は算定できない。
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医科点数表 第1章

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