医科点数表
第1章 基本診療料 > 第2部入院料等 > 第1節 入院基本料
A104 特定機能病院入院基本料(1日につき)
- 1 一般病棟の場合
- イ 7対1入院基本料 1,566点
- ロ 10対1入院基本料 1,311点
- 2 結核病棟の場合
- イ 7対1入院基本料 1,566点
- ロ 10対1入院基本料 1,311点
- ハ 13対1入院基本料 1,103点
- ニ 15対1入院基本料 945点
- 3 精神病棟の場合
- イ 7対1入院基本料 1,322点
- ロ 10対1入院基本料 1,251点
- ハ 13対1入院基本料 931点
- ニ 15対1入院基本料 850点
注
- 1 特定機能病院の一般病棟、結核病棟又は精神病棟であって、看護配置、看護師比率、平均在院日数その他の事項につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして保険医療機関が地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。
- 2 注1の規定にかかわらず、別に厚生労働大臣が定める患者については、区分番号A102に掲げる結核病棟入院基本料の注3に規定する特別入院基本料の例により算定する。
- 3 当該病棟の入院患者の入院期間に応じ、次に掲げる点数をそれぞれ1日につき所定点数に加算する。
- イ 一般病棟の場合
- (1)14日以内の期間 712点
- (2)15日以上30日以内の期間 207点
- ロ 結核病棟の場合
- (1)30日以内の期間 330点
- (2)31日以上90日以内の期間 200点
- ハ 精神病棟の場合
- (1)14日以内の期間 505点
- (2)15日以上30日以内の期間 250点
- (3)31日以上90日以内の期間 125点
- (4)91日以上180日以内の期間 30点
- (5)181日以上1年以内の期間 15点
- 4 当該病棟(精神病棟に限る。)に入院している患者が別に厚生労働大臣が定めるものである場合には、入院した日から起算して3月以内の期間に限り、重度認知症加算として、1日につき100点を所定点数に加算する。
- 5 当該病棟に入院している患者の看護必要度につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者については、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数をそれぞれ1日につき所定点数に加算する。
- イ 看護必要度加算1 30点
- ロ 看護必要度加算2 15点
- 6 当該病棟(一般病棟に限る。)に入院している特定患者については、注1及び注3の規定にかかわらず、区分番号A100に掲げる一般病棟入院基本料の注8に規定する特定入院基本料の例により算定する。
- 7 退院が特定の時間帯に集中しているものとして別に厚生労働大臣が定める保険医療機関においては、別に厚生労働大臣が定める患者の退院日の入院基本料(一般病棟に限る。)は、所定点数の100分の92に相当する点数により算定する。
- 8 入院日及び退院日が特定の日に集中しているものとして別に厚生労働大臣が定める保険医療機関においては、別に厚生労働大臣が定める日の入院基本料(一般病棟に限る。)は、所定点数の100分の92に相当する点数により算定する。
- 9 当該病棟においては、第2節の各区分に掲げる入院基本料等加算のうち、次に掲げる加算について、同節に規定する算定要件を満たす場合に算定できる。
- イ 臨床研修病院入院診療加算
- ロ 救急医療管理加算
- ハ 超急性期脳卒中加算(一般病棟に限る。)
- ニ 妊産婦緊急搬送入院加算
- ホ 在宅患者緊急入院診療加算
- ヘ 診療録管理体制加算
- ト 急性期看護補助体制加算(一般病棟に限る。)
- チ 乳幼児加算・幼児加算
- リ 難病等特別入院診療加算(二類感染症患者入院診療加算は一般病棟に限る。)
- ヌ 超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算
- ル 看護補助加算(特定入院基本料を算定するものを除く。)
- ヲ 地域加算
- ワ 離島加算
- カ 療養環境加算
- ヨ HIV感染者療養環境特別加算
- タ 二類感染症患者療養環境特別加算(一般病棟又は結核病棟に限る。)
- レ 重症者等療養環境特別加算(一般病棟に限る。)
- ソ 小児療養環境特別加算(一般病棟に限る。)
- ツ 無菌治療室管理加算(一般病棟に限る。)
- ネ 放射線治療病室管理加算(一般病棟に限る。)
- ナ 緩和ケア診療加算(一般病棟に限る。)
- ラ 精神科措置入院診療加算(精神病棟に限る。)
- ム 精神科応急入院施設管理加算(精神病棟に限る。)
- ウ 精神科隔離室管理加算(精神病棟に限る。)
- ヰ 精神病棟入院時医学管理加算(精神病棟に限る。)
- ノ 精神科地域移行実施加算(精神病棟に限る。)
- オ 精神科身体合併症管理加算(精神病棟に限る。)
- ク 精神科リエゾンチーム加算(一般病棟に限る。)
- ヤ 強度行動障害入院医療管理加算(一般病棟又は精神病棟に限る。)
- マ 重度アルコール依存症入院医療管理加算(一般病棟又は精神病棟に限る。)
- ケ 摂食障害入院医療管理加算(一般病棟又は精神病棟に限る。)
- フ がん診療連携拠点病院加算(一般病棟に限る。)
- コ 栄養サポートチーム加算(一般病棟に限る。)
- エ 医療安全対策加算
- テ 感染防止対策加算
- ア 患者サポート体制充実加算
- サ 褥瘡(じよくそう) ハイリスク患者ケア加算
- キ ハイリスク妊娠管理加算
- ユ ハイリスク分娩管理加算(一般病棟に限る。)
- メ 退院調整加算(精神病棟を除く。)
- ミ 新生児特定集中治療室退院調整加算(一般病棟に限る。)
- シ 救急搬送患者地域連携紹介加算(一般病棟に限る。)
- ヱ 総合評価加算(精神病棟を除く。)
- ヒ 呼吸ケアチーム加算(一般病棟に限る。)
- モ 後発医薬品使用体制加算(特定入院基本料を算定するものを除く。)
- セ 病棟薬剤業務実施加算
- ス データ提出加算(結核病棟を除く。)
A104 特定機能病院入院基本料
- (1) 特定機能病院入院基本料は、「注1」に規定する入院基本料について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た一般病棟、結核病棟又は精神病棟に入院している患者について、7対1入院基本料等の各区分の所定点数を算定する。
- (2) 結核病棟に入院している結核患者に化学療法を行う際には、日本結核病学会が作成した「院内DOTSガイドライン」を踏まえ、下記の服薬支援計画の作成、服薬確認の実施、患者教育の実施及び保健所との連携を行っていること。当該基準を満たさない場合は、区分番号「A102」結核病棟入院基本料の「注2」の特別入院基本料として550点を算定する。
- ア 服薬支援計画の作成
- 個々の患者の服薬中断リスクを分析し、服薬確認、患者教育、保健所との連携等に関する院内DOTS計画を策定すること。計画の策定にあたっては、患者の病態、社会的要因、副作用の発生や退院後の生活状態等による服薬中断リスクを考慮すること。
- イ 服薬確認の実施
- 看護師が患者の内服を見届けるなど、個々の患者の服薬中断リスクに応じた方法で服薬確認を行うこと。
- ウ 患者教育の実施
- 確実な服薬の必要性に関する患者への十分な説明を行うとともに、服薬手帳の活用等により退院後も服薬を継続できるための教育を実施すること。
- エ 保健所との連携
- 退院後の服薬の継続等に関して、入院中から保健所の担当者とDOTSカンファレンス等を行うなど、保健所との連絡調整を行い、その要点を診療録に記載すること。
- (3) 「注2」において特定機能病院入院基本料(結核病棟に限る。)を算定する患者は、感染症法第19条、第20条及び第22条の規定、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における結核患者の入退院及び就業制限の取扱いについて(平成19年9月7日健感発第0907001号)」に基づき入退院が行われている結核患者であり、これらの基準に従い退院させることができる患者については、退院させることができることが確定した日以降は「注2」の特別入院基本料(7対1特別入院基本料及び10対1特別入院基本料を除く。)を算定する。
なお、次の全てを満たした場合には、退院させることができることが確定したものとして取り扱うものであること。- ア 2週間以上の標準的化学療法が実施され、咳、発熱、痰等の臨床症状が消失している。
- イ 2週間以上の標準的化学療法を実施した後の異なった日の喀痰の塗抹検査又は培養検査の結果が連続して3回陰性である。(3回の検査は、原則として塗抹検査を行うものとし、アによる臨床症状消失後にあっては、速やかに連日検査を実施すること。)
- ウ 患者が治療の継続及び感染拡大の防止の重要性を理解し、かつ、退院後の治療の継続及び他者への感染の防止が可能であると確認できている。
- (4) (3)にかかわらず、カリエス、リンパ節結核などのこれらの基準に従うことができない結核患者については、当該患者の診療を担当する保険医の適切な判断により入退院が行われるものである。
- (5) 当該特定機能病院において同一種別の病棟が複数ある場合の入院基本料の算定については、一般病棟入院基本料の(2)、結核病棟入院基本料の(6)及び精神病棟入院基本料の(2)の例による。
- (6) 「注3」の加算に係る入院期間の起算日は、第2部通則5に規定する起算日とする。
- (7) 「注4」に掲げる加算を算定するに当たっては、当該加算の施設基準を満たすとともに、次のアからウまでの要件を満たすことが必要である。なお、既に入院中の患者が当該入院期間中に、当該施設基準の要件を満たすこととなっても、当該加算は算定できない。
- ア 入院時において、当該加算の施設基準に基づくランクがMであること。
- イ 当該加算の施設基準に基づき、患者の身体障害の状態及び認知症の状態を評価するとともに、当該加算の施設基準に基づく評価、これらに係る進行予防等の対策の要点及び評価日を診療録に記載するものとする。当該加算は、対策の要点に基づき、計画を立て、当該計画を実行した日から算定する。
- ウ 当該加算を算定する場合は、診療報酬明細書の摘要欄に当該加算の算定根拠となる評価(当該加算の施設基準に基づくランク等)及び評価日を記載すること。
- (8) 「注5」に規定する看護必要度加算は、10対1入院基本料(一般病棟に限る。)を算定する病棟であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす病棟に入院している患者について算定すること。
- (9) 当該特定機能病院の一般病棟に入院している特定患者に係る入院基本料の算定については、一般病棟入院基本料の(8)から(11)の例による。
- (10) 特定機能病院入院基本料を算定する病棟については、「注9」に掲げる入院基本料等加算について、それぞれの算定要件を満たす場合に算定できる。