歯科点数表

第2章 特掲診療料 > 第8部 処置 > 第1節 処置料

(その他の処置)

I017 床副子

  • 1 簡単なもの 650点
  • 2 困難なもの 1,500点
  • 3 著しく困難なもの又は摂食機能の改善を目的とするもの(舌接触補助床)2,000点

I017 床副子

(1)「1 簡単なもの」とは、次のものをいう。
イ 顎間固定用に歯科用ベースプレートを用いた床
ロ 出血創の保護と圧迫止血を目的としてレジン等で製作した床
ハ 手術にあたり製作したサージカルガイドプレート
(2)「2 困難なもの」とは、次のものをいう。
イ 斜面板
ロ 咬合挙上副子
ハ 乳幼児の顎骨骨折に対してナイトガードとして口腔内に装着するマウスピース
ニ 固定用金属線による囲繞結紮に用いたレジン等で製作した床副子(無歯顎の高齢者や乳歯列を有する幼児などの顎骨骨髄炎において、腐骨摘出後欠損創に歯に結紮固定する副子の応用ができない場合に限る。)
ホ 歯ぎしりに対する咬合床(アクチバトール式のものを除く。)
へ 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式を除き、医科の保険医療機関等からの診療情報提供料の算定に基づく場合に限る。)
(3)「3 著しく困難なもの又は摂食機能の改善を目的とするもの」における「著しく困難なもの」とは、次のものをいう。
イ 咬合床副子
ロ 歯ぎしりに対する咬合床(アクチバトール式のもの。)
ハ 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式で、医科の保険医療機関等からの診療情報提供料に係る診療情報提供に基づく場合に限る。)
(4)「(2)のへ睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式を除く。)」及び「(3)のハ睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式)」の製作に当たって、確定診断が可能な医科歯科併設の病院である保険医療機関にあっては、院内での担当科からの情報提供に基づく口腔内装置治療に対する院内紹介を受けた場合に限り算定できる。
(5)咬合床副子、滑面板を顎間固定装置として用いた場合は、区分番号M003に掲げる印象採得及び区分番号M005に掲げる装着の費用は1顎を単位として別に算定できる。
(6)斜面板を製作する際の咬合採得は、斜面板の範囲に相当する歯数により区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のロ 有床義歯」により算定する。
(7)咬合挙上副子の装着後、咬合面にレジンを添加し調整した場合は1装置1回につき区分番号I017-2に掲げる床副子調整の「2 咬合挙上副子の場合」により算定する。
  ただし、区分番号M006に掲げる咬合採得の費用は算定できない。
(8)歯ぎしり治療の補助として咬合を挙上し、軋音の発生を防止するために、咬合床(アクチバトール式のもの)を製作するに当たり、印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のイの(2)困難なもの」を、咬合採得を行った場合は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のロの(2)多数歯欠損」を、装着を行った場合は区分番号M005に掲げる装着の「2のニの(1)印象採得が困難なもの」により算定する。
(9)歯ぎしりに対する咬合床(アクチバトール式のもの以外のもの)を製作するにあたり、区分番号M006に掲げる咬合採得の費用は所定点数に含まれ別に算定できないが、当該咬合床の製作に際し印象採得を行った場合は区分番号M003に掲げる印象採得の「2のイの(1)簡単なもの」により、装着を行った場合は区分番号M005に掲げる装着の「2のニの(1)印象採得が困難なもの」により算定する。
(10)区分番号I017に掲げる床副子の製作後に患者の都合等により診療を中止した場合の請求については、第12部歯冠修復及び欠損補綴の歯冠修復物又は欠損補綴物の製作後診療を中止した場合の請求と同様とする。
(11)睡眠時無呼吸症候群の治療法として、確定診断が可能な医科の保険医療機関等からの診療情報提供料の算定に基づく口腔内装置治療の依頼を受けて、咬合床(口腔内装置)の製作にあたり印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のロ 連合印象」を、咬合採得は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のロの(3)総義歯」を、装着を行った場合は区分番号M005に掲げる装着の「2のニの(2)印象採得が著しく困難なもの」により算定する。
  ただし、確定診断が可能な医科歯科併設の病院である保険医療機関にあっては、院内での担当科からの情報提供に基づく口腔内装置治療に対する院内紹介を受けた場合に限り算定できる。
  口腔内装置の装着時又は装着後1月以内に、適合を図るための調整等が必要となり、口腔内装置の調整を行った場合は、1口腔につき区分番号I017-2に掲げる床副子調整の「1 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床の場合」により算定する。
  また、睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置治療の紹介元保険医療機関からの情報提供に関する内容及び保険医療機関名等について診療録に記載するとともに情報提供に係る文書を添付すること。
  なお、医科歯科併設の病院である保険医療機関で算定した場合については、院内紹介を受けた担当科名が記載された情報提供に係る文書を診療録に添付すること。
(12)「3 著しく困難なもの又は摂食機能の改善を目的とするもの」における「摂食機能の改善を目的とするもの」とは、脳血管疾患や口腔腫瘍等による摂食機能障害を有し、区分番号H001に掲げる摂食機能療法を現に算定している患者に対して、舌接触状態等を変化させて摂食・嚥下機能の改善を目的とするために装着する床又は有床義歯形態の補助床をいう。
(13)舌接触補助床の製作にあたり印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のロ 連合印象」を、咬合採得を行った場合は、区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のロの(2)多数歯欠損」を、装着を行った場合は、区分番号M005に掲げる装着の「2のロの(2)多数歯欠損」により算定する。
  なお、当該補助床の所定点数には、人工歯、鉤及びバー等の費用が含まれ、別に算定できない。
(14)舌接触補助床の装着時又は装着後1月以内に、適合を図るための調整等が必要となり、補助床の調整を行った場合は、1口腔につき区分番号I017-2に掲げる床副子調整の「1 摂食機能療法に伴う舌接触補助床の場合」により算定する。
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