通則
1 注射に係る費用
第1節注射料、第2節薬剤料及び第3節特定保険医療材料料(別に厚生労働大臣が定める保険医療材料のうち注射に当たり使用したものの費用に限る。)に掲げる所定点数を合算した点数によって算定する。
2 生物学的製剤注射加算
- 「通則3」の生物学的製剤注射加算を算定できる注射薬は、トキソイド、ワクチン及び抗毒素であり、注射の方法にかかわらず、次に掲げる薬剤を注射した場合に算定できる。
- (局)乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン
- 組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
- 組換え沈降B型肝炎ワクチン(チャイニーズ・ハムスター卵巣細胞由来)
- 肺炎球菌ワクチン
- 沈降破傷風トキソイド
- (局)ガスえそウマ抗毒素
- 乾燥ガスえそウマ抗毒素
- (局)乾燥ジフテリアウマ抗毒素
- (局)乾燥破傷風ウマ抗毒素
- (局)乾燥はぶウマ抗毒素
- (局)乾燥ボツリヌスウマ抗毒素
- (局)乾燥まむしウマ抗毒素
- 区分番号「G005」中心静脈注射の回路より生物学的製剤を注入した場合は、「通則3」の加算を算定できる。
3 精密持続点滴注射加算
- 「通則4」の精密持続点滴注射は、自動輸液ポンプを用いて1時間に30mL以下の速度で体内(皮下を含む。)又は注射回路に薬剤を注入することをいう。
- 1歳未満の乳児に対して精密持続点滴注射を行う場合は、注入する薬剤の種類にかかわらず算定できるが、それ以外の者に対して行う場合は、緩徐に注入する必要のあるカテコールアミン、βブロッカー等の薬剤を医学的必要性があって注入した場合に限り算定する。
- 区分番号「G003」抗悪性腫瘍剤局所持続注入の実施時に精密持続点滴を行った場合は、「通則4」の加算を算定できる。
- 区分番号「G005」中心静脈注射の回路より精密持続点滴注射を行った場合は、「通則4」の加算を算定できる。
4 外来化学療法加算
- 「通則6」に規定する外来化学療法加算については、入院中の患者以外の悪性腫瘍の患者に対して、抗悪性腫瘍剤による注射の必要性、副作用、用法・用量、その他の留意点等について文書で説明し、外来化学療法に係る専用室において、悪性腫瘍の治療を目的として抗悪性腫瘍剤等が投与された場合に算定する。
- 外来化学療法加算は、関節リウマチの患者、クローン病の患者、ベーチェット病の患者、強直性脊椎炎の患者、潰瘍性大腸炎の患者、尋常性乾癬の患者、関節症性乾癬の患者、膿疱性乾癬の患者及び乾癬性紅皮症の患者に対してインフリキシマブ製剤の注射を行った場合、又は関節リウマチの患者、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎の患者及び全身型若年性特発性関節炎の患者に対してトシリズマブ製剤の注射を行った場合も算定できる。
- 外来化学療法加算1については、当該保険医療機関で実施される化学療法のレジメン(治療内容)の妥当性を評価し、承認する委員会において、承認され、登録されたレジメンを用いて治療を行ったときのみ算定できる。
5 特定入院料等注射の手技料を含む点数を算定した場合
「通則3」、「通則4」及び「通則5」の加算は算定できない。なお、使用薬剤の薬価(薬価基準)に収載されている臨床試用医薬品を使用した場合は、第2節薬剤料は算定せず、第1節注射料及び第3節特定保険医療材料料のみ算定する。
6 心臓内注射及び痔核注射等の第1節に掲げられていない注射のうち簡単なものに係る費用
第2節薬剤料に掲げる所定点数のみ算定する。ただし、胸腔注入、前房注射、副鼻腔注入及び気管支カテーテル薬液注入法については、第2章第9部処置に掲げる所定点数をそれぞれ算定し、これらに係る薬剤料の算定に関しては第2章第5部投薬の区分番号「F200」薬剤の(2)、(3)及び(5)の例による。
主たるものの所定点数のみ算定する。
8 点滴注射及び中心静脈注射の回路に係る費用並びに穿刺部位のガーゼ交換等の処置料及び材料料
それぞれの所定点数に含まれ、別に算定できない。
9 人工腎臓の回路より注射を行った場合
当該注射に係る費用は別に算定できない。