第4節 短期滞在手術基本料
A400 短期滞在手術基本料
- 短期滞在手術基本料1(日帰りの場合)… 2,800点
- 短期滞在手術基本料2(1泊2日の場合)… 4,800点
(生活療養を受ける場合にあっては、4,772点)
- 短期滞在手術基本料3(4泊5日までの場合)… 5,670点
(生活療養を受ける場合にあっては、5,600点)
- 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める手術を行った場合(同一の日に入院及び退院した場合に限る。)は短期滞在手術基本料1を、別に厚生労働大臣が定める手術を行った場合(入院した日の翌日までに退院した場合に限る。)は短期滞在手術基本料2を算定する。ただし、当該患者が同一の疾病又は負傷につき、退院の日から起算して7日以内に再入院した場合は、当該基本料は算定しない。
- 保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める手術を行った場合(入院した日から起算して5日までの期間に限る。)は、短期滞在手術基本料3を算定する。ただし、当該患者が同一の疾病につき、退院の日から起算して7日以内に再入院した場合は、当該基本料は算定しない。
- 第2章第3部検査、第4部画像診断及び第11部麻酔のうち次に掲げるものは、短期滞在手術基本料1に含まれるものとする。
- 尿中一般物質定性半定量検査
- 血液形態・機能検査
末梢血液像及び末梢血液一般検査
- 出血・凝固検査
出血時間、プロトロンビン時間、凝固時間及び活性化部分トロンボプラスチン時間
- 血液化学検査
総ビリルビン、直接ビリルビン、総蛋白、アルブミン、尿素窒素(BUN)、クレアチニン、尿酸、アルカリホスファターゼ、コリンエステラーゼ(ChE)、γ-グルタミールトランスペプチダーゼ(γ-GT)、中性脂肪、ナトリウム及びクロール、カリウム、カルシウム、マグネシウム、膠質反応、クレアチン、グルコース、乳酸脱水素酵素(LD)、酸ホスファターゼ、エステル型コレステロール、アミラーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、クレアチン・ホスホキナーゼ(CK)、アルドラーゼ、遊離コレステロール、鉄
、試験紙法・アンプル法・固定化酵素電極による血中ケトン体・糖・クロール検査、リン脂質、遊離脂肪酸、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール、前立腺酸ホスファターゼ、P及びHPO4、総コレステロール、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)及びイオン化カルシウム
- 感染症免疫学的検査
梅毒脂質抗原使用検査(定性)、抗ストレプトリジンO価(ASO価)、抗ストレプトキナーゼ価(ASK価)、TPHA試験(定性)、HIV-1抗体価、髄液又は尿中肺炎球菌抗原、髄液又は尿中ヘモフィルスインフルエンザb型抗原、単純ヘルペスウイルス特異抗原、RSウイルス抗原及び淋菌抗原同定検査
- 肝炎ウイルス関連検査
HBs抗原(定性、半定量)及びHCV抗体価(定性、定量)
- 血漿蛋白免疫学的検査
C反応性蛋白(CRP)定性及びC反応性蛋白(CRP)
- 心電図検査
区分番号D208の1に掲げるもの
- 写真診断
区分番号E001の1に掲げるもの
- 撮影
区分番号E002の1に掲げるもの
- 麻酔管理料(Ⅰ)
区分番号L009に掲げるもの
- 麻酔管理料(Ⅱ)
区分番号L010に掲げるもの
- 第1章基本診療料並びに第2章第3部検査、第4部画像診断及び第11部麻酔のうち次に掲げるものは、短期滞在手術基本料2に含まれるものとする。
- 入院基本料
- 入院基本料等加算(臨床研修病院入院診療加算、地域加算、離島加算、がん診療連携拠点病院加算及び栄養管理実施加算を除く。)
- 注3のAからLまでに掲げるもの
- 第1章基本診療料、第2章第1部医学管理等、第3部検査、第4部画像診断、第5部投薬、第6部注射、第7部リハビリテーション、第8部精神科専門療法、第9部処置及び第13部病理診断のうち次に掲げるものは、短期滞在手術基本料3に含まれるものとする。
- 入院基本料(特別入院基本料等を除く。)
- 入院基本料等加算(区分番号A204-2に掲げる臨床研修病院入院診療加算、区分番号A218に掲げる地域加算、区分番号A218-2に掲げる離島加算、区分番号A233に掲げる栄養管理実施加算及び区分番号A234に掲げる医療安全対策加算を除く。)
- 医学管理等(区分番号B001-4に掲げる手術前医学管理料及び区分番号B001-5に掲げる手術後医学管理料に限る。)
- 検査(区分番号D206、D295からD325まで及びD401からD419までに掲げる検査を除く。)
- 画像診断(第2章第4部通則第4号及び第6号に規定する画像診断管理加算1並びに同部通則第5号及び第7号に規定する画像診断管理加算2並びに区分番号E003の3に掲げる動脈造影カテーテル法(Aに限る。)を除く。)
- 投薬(除外薬剤・注射薬を除く。)
- 注射(除外薬剤・注射薬を除く。)
- リハビリテーション(薬剤料に限る。)
- 精神科専門療法(薬剤料に限る。)
- 処置(1,000点未満のものに限る。)
- 病理診断(第2章第13部第1節の病理標本作製料に限る。)
A400 短期滞在手術基本料
- 短期滞在手術基本料は、短期滞在手術(日帰り手術、1泊2日入院による手術及び4泊5日入院による手術)を行うための環境及び当該手術を行うために必要な術前・術後の管
理や定型的な検査、画像診断等を包括的に評価したものであり、次に定める要件を満たしている場合に限り算定できる。
- 手術室を使用していること。
- 術前に十分な説明を行った上で、別紙様式8を参考にした様式を用いて患者の同意を得ること。
- 退院翌日に患者の状態を確認する等、十分なフォローアップを行うこと。
- 退院後概ね3日間、患者が1時間以内で当該医療機関に来院可能な距離にいること(短期滞在手術基本料3を除く。)。
- 保険医療機関(有床診療所を含む。)において、15歳未満の鼠径ヘルニア手術及び15歳未満の腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術を行う場合には、当該患者が特別入院基本料(7対1特別入院基本料及び10対1特別入院基本料を含む。)又は区分番号「A307」に掲げる小児入院医療管理料を算定する場合を除き、全て短期滞在手術基本料3を算定するものであること。
- 短期滞在手術基本料3を算定する患者について、6日目以降においても入院が必要な場合には、6日目以降の療養に係る費用は、第1章基本診療料(第2部第4節短期滞在手術
基本料を除く。)及び第2章特掲診療料に基づき算定すること。
- 短期滞在手術を行うことを目的として本基本料に包括されている検査及び当該検査項目等に係る判断料並びに画像診断項目を実施した場合の費用は短期滞在手術基本料に含まれ、別に算定できない。ただし、当該手術の実施とは別の目的で当該検査又は画像診断項目を実施した場合は、この限りでない。この場合において、その旨を診療報酬明細書の摘要欄
に記載すること。
- 短期滞在手術基本料を算定している月においては、血液学的検査判断料、生化学的検査(Ⅰ)判断料又は免疫学的検査判断料は算定できない。ただし、短期滞在手術基本料3を算定している月においては、入院日の前日までに行った血液学的検査判断料、生化学的検査(Ⅰ)判断料又は免疫学的検査判断料はこの限りではない。
- 短期滞在手術基本料を算定した同一月に心電図検査を算定した場合は、算定の期日にかかわらず、所定点数の100分の90の点数で算定する。ただし、短期滞在手術基本料3を算定している月においては、退院日の翌日以降に限る。
- 短期滞在手術基本料1又は2を算定する際使用したフィルムの費用は、区分番号「E400」に掲げるフィルムの所定点数により算定する。
- 同一の部位につき短期滞在手術基本料1又は2に含まれる写真診断及び撮影と同時に2枚以上のフィルムを使用して同一の方法により撮影を行った場合における第2枚目から第
5枚目までの写真診断及び撮影の費用は、それぞれの所定点数の100分の50に相当する点数で別に算定できるものとする。なお、第6枚目以後の写真診断及び撮影の費用については算定できない。
- 短期滞在手術基本料1の届出を行った保険医療機関が、短期滞在手術基本料の対象となる手術を行った場合であって入院基本料を算定する場合には、短期滞在手術基本料を算定しない詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
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第十 短期滞在手術基本料の施設基準
1 通則
短期滞在手術基本料を算定する手術は、別表第十一に掲げるものとすること。
2 短期滞在手術基本料1の施設基準
- 局所麻酔による短期滞在手術を行うにつき十分な体制が整備されていること。
- 短期滞在手術を行うにつき回復室その他適切な施設を有していること。
- 当該回復室における看護師の数は、常時、当該回復室の患者の数が四又はその端数を増すごとに一以上であること。
3 短期滞在手術基本料2の施設基準
- 全身麻酔、硬膜外麻酔又は脊椎麻酔による短期滞在手術を行うにつき十分な体制が整備されていること。
- 短期滞在手術を行うにつき適切な施設を有していること。
短期滞在手術基本料の施設基準等
短期滞在手術基本料に関する施設基準は、「基本診療料の施設基準等」の他、下記のとおりとする。
1 短期滞在手術基本料1に関する施設基準
- 術後の患者の回復のために適切な専用の病床を有する回復室が確保されていること。ただし、当該病床は必ずしも許可病床である必要はない。
- 看護師が常時患者4人に1人の割合で回復室に勤務していること。
- 当該保険医療機関が、退院後概ね3日間の患者に対して24時間緊急対応の可能な状態にあること。又は当該保険医療機関と密接に提携しており、当該手術を受けた患者について24時間緊急対応が可能な状態にある保険医療機関があること。
- 短期滞在手術基本料に係る手術が行われる日において、麻酔科医が勤務していること。
- 術前に患者に十分に説明し、別添6の別紙22を参考として同意を得ること。
2 短期滞在手術基本料2に関する施設基準
- 当該保険医療機関が、病院にあっては7対1入院基本料、10対1入院基本料、13対1入院基本料、15対1入院基本料、18対1入院基本料又は20対1入院基本料のいずれかの基準を、有床診療所にあっては有床診療所入院基本料1の基準を満たしていること。ただし、平成22年3月31日現在において現に届出を行っている有床診療所については、2.及び3.の施設基準を満たしている間に限り、当該基準を満たしているものとみなす。
- 1の3.及び4.を満たしていること。
- 術前に患者に十分に説明し、別添6の別紙22を参考として同意を得ること。
3 届出に関する事項
短期滞在手術基本料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9及び様式58を用いること。
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