A314 認知症治療病棟入院料(1日につき)

  1. 認知症治療病棟入院料1
    1. 60日以内の期間… 1,450点
    2. 61日以上の期間… 1,180点
  2. 認知症治療病棟入院料2
    1. 60日以内の期間… 1,070点
    2. 61日以上の期間… 970点
  1. 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た病院である保険医療機関において、当該届出に係る病棟に入院している患者について、当該施設基準に係る区分に従い、それぞれ算定する。
  2. 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た病院である保険医療機関において、当該病棟に6月以上入院している患者について退院支援計画を作成し、退院調整を行った場合は、退院調整加算として、退院時に所定点数に100点を加算する。
  3. 診療に係る費用(注2に規定する加算、第2節に規定する臨床研修病院入院診療加算、地域加算、離島加算、精神科措置入院診療加算、精神科身体合併症管理加算、栄養管理実施加算、医療安全対策加算及び褥瘡患者管理加算、第2章第8部精神科専門療法に係る費用並びに除外薬剤・注射薬に係る費用を除く。)は、認知症治療病棟入院料に含まれるものとする。

A314 認知症治療病棟入院料

  1. 認知症治療病棟入院料は、精神症状及び行動異常が特に著しい重度の認知症患者を対象とした急性期に重点をおいた集中的な認知症治療病棟入院医療を行うため、その体制等が整備されているものとして、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の精神病棟に入院している患者について算定する。なお、精神症状及び行動異常が特に著しい重度の認知症患者とは、ADLにかかわらず認知症に伴って幻覚、妄想、夜間せん妄、徘徊、弄便、異食等の症状が著しく、その看護が著しく困難な患者をいう。
  2. 認知症治療病棟入院医療を行う病棟は重度認知症患者を入院させる施設として特に認められたものであり、他の病棟への移動は医療上特に必要がある場合に限るものとし、単に検査のために短期間他の病棟に転棟すること等は認められない。
    なお、必要があって他の病棟へ移動した場合は、その医療上の必要性について診療報酬明細書に詳細に記載すること。
  3. 認知症治療病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、認知症治療病棟入院料に含まれ、別に算定できない。
  4. 生活機能回復のための訓練及び指導の内容の要点及び実施に要した時間については、診療録等に記載すること。
  5. 退院調整加算の届出を行っている保険医療機関においては、別紙様式6を参考として精神保健福祉士及び臨床心理技術者等の関係職種が連携して退院支援計画を作成すること。

A315及びA316 削除

基本診療料の施設基準

施設基準の通知

認知症治療病棟入院料の施設基準

  1. 通則
    主として急性期の集中的な治療を要する認知症患者を入院させ、精神病棟を単位として行うものであること。
  2. 認知症治療病棟入院料1の施設基準
    1. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が二十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護補助者が夜勤を行う場合においては看護職員の数は一以上)であることとする。
    2. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の二割以上が看護師であること。
    3. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が二十五又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護補助者の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護職員が夜勤を行う場合においては、二から当該看護職員の数を減じた数以上)であることとする。
  3. 認知症治療病棟入院料2の施設基準
    1. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が三十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、一以上であることとする。
    2. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の二割以上が看護師であること。
    3. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が二十五又はその端数を増すごとに一に相当する数以上であることとする。
  4. 退院調整加算の施設基準
    退院調整を行うにつき必要な体制が整備されていること。

第19 認知症治療病棟入院料

1 認知症治療病棟入院料の施設基準等
  1. 医療法第70条に規定する精神科を標榜している病院である保険医療機関であること。
  2. 同一保険医療機関内に認知症治療病棟入院料1を算定すべき病棟と認知症治療病棟入院料2を算定すべき病棟が混在することはできない。
  3. 認知症治療病棟入院料1の施設基準
    1. 当該保険医療機関内に、精神科医師及び認知症治療病棟に専従する作業療法士がそれぞれ1人以上勤務していること。
    2. 当該病棟に勤務する看護職員の最小必要数の半数以上は、精神病棟に勤務した経験を有する看護職員であること。
    3. 当該病棟に勤務する看護補助者の最小必要数の半数以上は、精神病棟に勤務した経験を有する看護補助者であること。
    4. 当該保険医療機関内に、専従する精神保健福祉士又は専従する臨床心理技術者がいずれか1人以上勤務していること。
    5. 当該病棟における1看護単位は、概ね40~60床を上限とすること。
    6. 当該病棟の患者1人当たりの面積は、18平方メートル(管理部分を除く。)を標準とすること。ただし、平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、16平方メートル(治療室、機能訓練室、浴室、廊下、デイルーム、食堂、面会室、ナースステーション、便所等の面積を含む。)であっても、認めることとする。
    7. 認知症治療病棟入院医療を行うにふさわしいデイルーム等の共有空間がある等高齢者の行動しやすい廊下を有していること。
    8. 認知症治療病棟入院医療を行うにふさわしい、広さ60平方メートル以上の専用の生活機能回復訓練室(平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、代用的に生活機能回復訓練等が行える場所(デイルーム等))を有し、当該病棟に入院しているすべての患者に対して、次に掲げる生活機能回復訓練等を行うこと。
      1. 医師の指導監督の下で、作業療法士、看護師、精神保健福祉士の従事者により、精神症状等の軽快及び生活機能の回復を目的に看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行う。
      2. 医師の診療に基づき心理検査の結果等を踏まえて作成した患者ごとの治療計画に基づき、看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行うとともに、定期的にその評価を行う等計画的な治療を行う。
      3. 生活機能回復のための訓練及び指導を、生活機能回復訓練室等において患者1人当たり1日4時間、週5回行う。
  4. 認知症治療病棟入院料2の施設基準
    1. 3.のBからDまでを満たしている。
    2. 当該保険医療機関内に、精神科医師及び認知症治療病棟に専従する作業療法士がそれぞれ1名以上勤務している。ただし、認知症患者の作業療法の経験を有する看護師が1人以上勤務する認知症治療病棟にあっては、作業療法士が週1回以上当該病棟において患者の作業療法についての評価を行う場合には、当分の間、作業療法士が1人以上勤務していることとみなす。なお、作業療法の経験を有する看護師とは、専門機関等が主催する認知症指導に関する所定の研修を修了した者である。この場合、当該看護師は当該入院料を算定する際の看護師の員数には算入しない。
    3. 当該病棟における1看護単位は、概ね60床を上限とする。
    4. 当該病棟の患者1人当たりの面積は、18平方メートル(管理部分を除く。)以上とする。
      ただし、平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、16平方メートル(治療室、機能訓練室、浴室、廊下、デイルーム、食堂、面会室、ナースステーション、便所等の面積を含む。)であっても、認めることとする。
    5. 認知症治療病棟入院医療を行うにふさわしい、広さ60平方メートル以上の専用の生活機能回復訓練室(平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、代用的に生活機能回復訓練等が行える場所(デイルーム等))を有し、当該病棟に入院しているすべての患者に対して、次に掲げる生活機能回復機能訓練等を行うこと。
      1. 医師の指導監督の下で、作業療法士、看護師又は精神保健福祉士の従事者により、精神症状等の軽快及び生活機能の回復を目的に看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行う。
      2. 医師の診療に基づき心理検査の結果等を踏まえて作成した患者ごとの治療計画に基づき、看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行うとともに、定期的にその評価を行う等計画的な治療を行う。
      3. 生活機能回復のための訓練及び指導を、生活機能回復訓練室等において患者1人当たり1日4時間、週5回行う。
  5. 退院調整加算の施設基準
    当該保険医療機関内に、専従の精神保健福祉士及び専従の臨床心理技術者が勤務しており、退院支援計画の作成等の退院調整を行っていること。
2 届出に関する事項

認知症治療病棟入院料に係る施設基準の届出は、別添7の様式9、様式20及び様式56を用いること。また、当該病棟の配置図及び平面図を添付すること。

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医科診療報酬点数表[目次]

第1章 基本診療料

第1部 初・再診料

第2部 入院料等

第2章 特掲診療料

通則

第1部 医学管理等

第2部 在宅医療

第3部 検査

第4部 画像診断

第5部 投薬

第6部 注射

第7部 リハビリテーション

第8部 精神科専門療法

第9部 処置

第10部 手術|目次

第11部 麻酔

第12部 放射線治療

第13部 病理診断

第3章 介護老人保健施設入所者に係る診療料

第1部 併設保険医療機関の療養に関する事項

第2部 併設保険医療機関以外の保険医療機関の療養に関する事項

第4章 経過措置

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外部リンク

第1章 基本診療料
【目次】

在宅医療インフォメーション