A226-2 緩和ケア診療加算(1日につき) 400点

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、緩和ケアを要する患者に対して、必要な診療を行った場合に、当該患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)のうち、緩和ケア診療加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、所定点数に加算する。

A226-2 緩和ケア診療加算

  1. 本加算は、一般病床に入院する悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群の患者のうち、疼痛、倦怠感、呼吸困難等の身体的症状又は不安、抑うつなどの精神症状を持つ者に対して、当該患者の同意に基づき、症状緩和に係る専従のチーム(以下「緩和ケアチーム」という。)による診療が行われた場合に算定する。
  2. 緩和ケアチームは、身体症状及び精神症状の緩和を提供することが必要である。緩和ケアチームの医師は緩和ケアに関する研修を修了した上で診療に当たること。ただし、当該研修はがん診療に係わる緩和ケア研修であるため、後天性免疫不全症候群の患者を診療する際には当該研修を修了していなくても本加算は算定できる。
  3. 緩和ケアチームは初回の診療に当たり、当該患者の診療を担う保険医、看護師及び薬剤師などと共同の上別紙様式3又はこれに準じた緩和ケア診療実施計画書を作成し、その内容を患者に説明の上交付するとともに、その写しを診療録に添付すること。
  4. 当該加算を算定する患者については入院精神療法の算定は週に1回までとする。
  5. 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。
  6. 症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、緩和ケアチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師などが参加している。
  7. 当該保険医療機関に緩和ケアチームが組織上明確に位置づけられている。
  8. 院内の見えやすい場所に緩和ケアチームによる診療が受けられる旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がなされている。

基本診療料の施設基準

施設基準の通知

緩和ケア診療加算の施設基準

  1. 緩和ケア診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
  2. 当該体制において、緩和ケアに関する研修を受けた医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、医師又は歯科医師)が配置されていること(当該保険医療機関において緩和ケア診療加算を算定する悪性腫瘍の患者に対して緩和ケアを行う場合に限る。)。
  3. がん診療連携の拠点となる病院若しくはそれに準じる病院であること又は財団法人日本医療機能評価機構(平成七年七月二十七日に財団法人日本医療機能評価機構という名称で設立された法人をいう。以下同じ。)等が行う医療機能評価を受けていること。

第14 緩和ケア診療加算

1 緩和ケア診療加算に関する施設基準
  1. 当該保険医療機関内に、以下の4名から構成される緩和ケアに係る専従のチーム(以下「緩和ケアチーム」という。)が設置されていること。
    1. 身体症状の緩和を担当する常勤医師
    2. 精神症状の緩和を担当する常勤医師
    3. 緩和ケアの経験を有する常勤看護師
    4. 緩和ケアの経験を有する薬剤師
  2. 1.にかかわらず、1.のA又はBのうちいずれかの医師及びエの薬剤師については、緩和ケアチームに係る業務に関し専任であって差し支えないものとする。

    また、悪性腫瘍患者に係る緩和ケアの特性にかんがみて、当該専任の医師以外の医師にあっても、入院中に緩和ケアチームによる診療を受けた患者のみを対象として、当該患者の退院後に継続的に外来で診療を行う場合については、緩和ケア診療加算を算定すべき診療に影響のない範囲においては専従とみなすことができる。

    なお、1.に掲げる緩和ケアチームに係る業務に関し専従である医師であっても、専門的な緩和ケアに関する外来診療を行うことを目的に、連携している他の保険医療機関からの専門的な緩和ケアを要する紹介患者を外来で診察することについては、差し支えのないもの とする。(ただし、所定労働時間の2分の1以下であること。)

  3. 1.のAに掲げる医師は、悪性腫瘍患者又は後天性免疫不全症候群の患者を対象とした症状緩和治療を主たる業務とした3年以上の経験を有する者であること。
  4. 1.Bに掲げる医師は、3年以上がん専門病院又は一般病院での精神医療に従事した経験を有する者であること。
  5. 1.のA及びBに掲げる医師は、以下のいずれかの研修を修了している者であること。ただし、経過措置として、平成22年3月31日において現に緩和ケア診療加算に係る届出を行っている保険医療機関については、平成23年3月31日までの間は、研修要件については満たしているものとみなすものであること。また、後天性免疫不全症候群の患者に対して緩和ケアに係る診療を行う場合には下記研修を修了していなくてもよい。
    1. がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針(平成20年4月1日付け健発第0401016号厚生労働省健康局長通知)に準拠した緩和ケア研修会
    2. 緩和ケアの基本教育のための都道府県指導者研修会(国立がん研究センター主催)等
  6. 1.のCに掲げる看護師は、5年以上悪性腫瘍患者の看護に従事した経験を有し、緩和ケア病棟等における研修を修了している者であること。なお、ここでいう緩和ケア病棟等における研修とは、次の事項に該当する研修のことをいう。
    1. 国及び医療関係団体等が主催する研修であること。(6月以上の研修期間で、修了証が交付されるもの)
    2. 緩和ケアのための専門的な知識・技術を有する看護師の養成を目的とした研修であること。
    3. 講義及び演習により、次の内容を含むものであること。
      1. ホスピスケア・疼痛緩和ケア総論及び制度等の概要
      2. 悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群のプロセスとその治療
      3. 悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群患者の心理過程
      4. 緩和ケアのためのアセスメント並びに症状緩和のための支援方法
      5. セルフケアへの支援及び家族支援の方法
      6. ホスピス及び疼痛緩和のための組織的取組とチームアプローチ
      7. ホスピスケア・緩和ケアにおけるリーダーシップとストレスマネジメント
      8. コンサルテーション方法
      9. ケアの質を保つためのデータ収集・分析等について
    4. 実習により、事例に基づくアセスメントとホスピスケア・緩和ケアの実践
  7. 1.のDに掲げる薬剤師は、麻薬の投薬が行われている悪性腫瘍患者に対する薬学的管理及び指導などの緩和ケアの経験を有する者であること。
  8. 1.のA及びBに掲げる医師については、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師と兼任ではないこと。ただし、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師が複数名である場合は、緩和ケアチームに係る業務に関し専任である医師については、緩和ケア病棟入院料の届出に 係る担当医師と兼任であっても差し支えないものとする。
  9. 症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、緩和ケアチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担う保険医、看護師、薬剤師などが参加していること。
  10. 当該医療機関において緩和ケアチームが組織上明確に位置づけられていること。
  11. 院内の見やすい場所に緩和ケアチームによる診療が受けられる旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がなされていること。
  12. がん診療連携の拠点となる病院とは、「がん診療連携拠点病院の整備について」(平成20年3月1日健発第0301001号)に基づき、がん診療連携拠点病院の指定を受けた病院をいう。がん診療連携拠点病院に準じる病院とは、都道府県が当該地域においてがん診療の中核的な 役割を担うと認めた病院をいう。
2 届出に関する事項
  1. 緩和ケア診療加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式27を用いること。
  2. 1の1.のAからDまでに掲げる医師、看護師及び薬剤師の経験が確認できる文書を添付すること。
  3. 1の1.のAからDまでに掲げる医師、看護師及び薬剤師の勤務の態様(常勤・非常勤、専従・専任の別)及び勤務時間を、別添7の様式20を用いて提出すること。

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医科診療報酬点数表[目次]

第1章 基本診療料

第1部 初・再診料

第2部 入院料等

第2章 特掲診療料

通則

第1部 医学管理等

第2部 在宅医療

第3部 検査

第4部 画像診断

第5部 投薬

第6部 注射

第7部 リハビリテーション

第8部 精神科専門療法

第9部 処置

第10部 手術|目次

第11部 麻酔

第12部 放射線治療

第13部 病理診断

第3章 介護老人保健施設入所者に係る診療料

第1部 併設保険医療機関の療養に関する事項

第2部 併設保険医療機関以外の保険医療機関の療養に関する事項

第4章 経過措置

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外部リンク

第1章 基本診療料
【目次】

在宅医療インフォメーション