医科点数表第1章基本診療料→基本診療料の施設基準12

基本診療料の施設基準

施設基準(告示:特定入院料、通知:別添4-2)

10 回復期リハビリテーション病棟入院料の施設基準等

  1. 通則
    1. 回復期リハビリテーションの必要性の高い患者を八割以上入院させ、一般病棟又は療養病棟の病棟単位で行うものであること。
    2. 当該保険医療機関内にリハビリテーション科の医師、理学療法士及び作業療法士が適切に配置されていること。
    3. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十五又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護補助者が夜勤を行う場合においては看護職員の数は一以上)であることとする。
    4. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の四割以上が看護師であること。
    5. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が三十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護補助者の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護職員が夜勤を行う場合においては、二から当該看護職員の数を減じた数以上)であることとする。
    6. 回復期リハビリテーションを行うにつき必要な構造設備を有していること。
    7. 心大血管疾患リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料又は呼吸器リハビリテーション料を算定するリハビリテーションに係る適切な実施計画を作成する体制及び適切な当該リハビリテーションの効果、実施方法等を評価する体制がとられていること。
    8. 回復期リハビリテーションを要する状態の患者に対し、一日当たり二単位以上のリハビリテーションが行われていること。
  2. 回復期リハビリテーション病棟入院料1の施設基準
    1. 当該病棟において、新規入院患者のうち二割以上が重症の患者であること。
    2. 当該病棟において、退院患者のうち他の保険医療機関へ転院した者等を除く者の割合が六割以上であること。
  3. 回復期リハビリテーションを要する状態及び算定上限日数
    別表第九に掲げる状態及び日数
  4. 回復期リハビリテーション病棟入院料の注2に規定する重症患者回復病棟加算の施設基準
    重症の患者の三割以上が退院時に日常生活機能が改善していること。
  5. 休日リハビリテーション提供体制加算の施設基準
    休日を含め、週七日間リハビリテーションを提供できる体制を有していること。
  6. リハビリテーション充実加算の施設基準
    回復期リハビリテーションを要する状態の患者について、心大血管疾患リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料又は呼吸器リハビリテーション料を一日当たり六単位以上算定していること。

第11 回復期リハビリテーション病棟入院料

1 通則
  1. リハビリテーション科を標榜しており、病棟に専任の医師1名以上、専従の理学療法士2名以上及び作業療法士1名以上の常勤配置を行うこと。なお、複数の病棟において当該入院料の届出を行う場合には、病棟ごとにそれぞれの従事者が配置されていること。
  2. 心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)若しくは(Ⅲ)、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)若しくは(Ⅱ)又は呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)の届出を行っていること。
  3. 回復期リハビリテーション病棟に係る病室の床面積は、内法による測定で、患者1人につき、6.4平方メートル以上であること。
  4. 患者の利用に適した浴室及び便所が設けられていること。
  5. 病室に隣接する廊下の幅は内法による測定で、1.8メートル以上であることが望ましい。ただし、両側に居室がある廊下の幅は、2.7メートル以上であることが望ましい。
  6. 別添6の別紙19又は別紙20に基づきリハビリテーションの実施計画の作成の体制及び適切な当該リハビリテーションの効果、実施方法等を定期的に評価する体制がとられていること。
  7. 当該病棟への入院時等に測定する日常生活機能評価は、別添6の別紙21を用いて測定すること。また、当該日常生活機能評価表の記入は、院内研修を受けたものが行うものであること。なお、院内研修は、次に掲げる所定の研修を修了したもの(修了証が交付されているもの)若しくは評価に習熟したものが行う研修であることが望ましい。
    1. 国及び医療関係団体等が主催する研修であること(1日程度)
    2. 講義及び演習により、次の項目を行う研修であること
      1. 日常生活機能評価の考え方、日常生活機能評価表の構成と評価方法
      2. 日常生活機能評価に係る院内研修の企画・実施・評価方法
  8. 毎年7月において、1年間(前年7月から6月までの間。)に当該入院料を算定する病棟に入院していた患者の日常生活機能評価について、別添7の様式49の4により地方厚生(支)局長に報告を行うこと。
  9. 回復期リハビリテーションを要する状態の患者に対する1日当たりリハビリテーション提供単位数は平均2単位以上であること。なお、次のAに掲げる数をBに掲げる数で除して算出するものであること。
    1. 直近1か月間に回復期リハビリテーション病棟に入院する回復期リハビリテーションを要する状態の患者(「基本診療料の施設基準等」別表第九の二に掲げる状態の患者。以下同じ。)に対して提供された心大血管疾患リハビリテーション、脳血管疾患等リハビリテーション、運動器リハビリテーション及び呼吸器リハビリテーションの総単位数
    2. 直近1か月間に回復期リハビリテーション病棟に入院していた回復期リハビリテーションを要する状態の患者の延入院日数
  10. 平成22年3月31日に現に回復期リハビリテーション病棟入院料の届出を行っている病棟であって、平成22年4月1日以降に新たに回復期リハビリテーション病棟入院料の届出を行っていないものについては、平成22年9月30日までの間は、なお従前の例による。
2 回復期リハビリテーション病棟入院料1の施設基準
  1. 当該病棟が回復期リハビリテーション病棟入院料1を算定する場合、重症の患者(別添6の別紙21に定める日常生活機能評価で10点以上の患者をいう。以下この項において同じ。)が新規入院患者のうち2割以上であること。なお、その割合は、次のAに掲げる数をBに掲げる数で除して算出するものであること。
    1. 直近6か月間に当該回復期リハビリテーション病棟に新たに入院した患者(第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院の患者を除く。)のうちの重症の患者数
    2. 直近6か月間に当該回復期リハビリテーション病棟に新たに入院した患者数(第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院の患者数を除く。)
  2. 他の保険医療機関へ転院した者等とは、同一の保険医療機関の当該入院料に係る病棟以外へ転棟した患者、他の保険医療機関へ転院した患者及び介護老人保健施設に入所する患者のことをいう。なお、退院患者のうちの他の保険医療機関へ転院した者等を除く者の割合は、次のAに掲げる数をBに掲げる数で除して算出するものであること。
    1. 直近6か月間に退院した患者数(第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院患者及び死亡退院した患者を除く。)のうち、他の保険医療機関へ転院した者等を除く患者数
    2. 直近6か月間に退院した患者数(第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院患者を除き、他の保険医療機関へ転院した者等を含む。ただし病状の急性増悪等により、他の保険医療機関(当該保険医療機関と特別の関係にあるものを除く。)での治療が必要になり転院した患者及び死亡退院した患者を除く。なお、当該患者の数及び各患者の症状詳記の一覧を、届出の際に別途添付の上提出すること。)
3 注2に規定する重症患者回復病棟加算の施設基準

直近6か月間に当該病棟を退院した患者であって、入院時の判定で重症であったもの(第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院の患者を除く。)のうち、3割以上の患者が退院時において入院時と比較して日常生活機能評価で3点以上改善していること。

4 休日リハビリテーション提供体制加算の施設基準
  1. 当該保険医療機関において、休日を含め全ての日において、リハビリテーションを提供できる体制を備えていること。なお、リハビリテーションの提供体制については、当該保険医療機関のその他の病床におけるリハビリテーションの実施状況を踏まえ、適切な体制をとることとするが、回復期リハビリテーションが提供される患者に対し、休日の1日当たりリハビリテーション提供単位数も平均2単位以上であるなど、曜日により著しい提供単位数の差がないような体制とすること。
  2. 当該病棟に配置されている専従の常勤理学療法士又は専従の常勤作業療法士のうち1名以上がいずれの日においても配置されていること。
  3. 当該病棟において看護又は看護補助を行う看護要員の配置が当該保険医療機関の休日においてもリハビリテーションを提供する支障とならないよう配慮すること。
5 リハビリテーション充実加算の施設基準

回復期リハビリテーションを要する状態の患者に対する1日当たりのリハビリテーション提供単位数は平均6単位以上であること。計算式は第11の1の9.に示した式を用いること。

6 届出に関する事項

回復期リハビリテーション病棟入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式8、様式9、様式20、様式49から様式49の6までを用いること。

11 亜急性期入院医療管理料の施設基準

  1. 通則
    1. 当該病室を有する病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十三又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、二以上であることとする。
    2. 当該病室を有する病棟において、看護職員の最小必要数の七割以上が看護師であること。
    3. 当該保険医療機関内に在宅復帰支援を担当する者が適切に配置されていること。
    4. 特定機能病院以外の病院(亜急性期入院医療管理料2については、許可病床数が二百床未満のものに限る。)であること。
    5. 診療記録の管理を適切に行う体制がとられていること及び心大血管疾患リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料、呼吸器リハビリテーション料又はがん患者リハビリテーション料に係る届出を行った保険医療機関であること。
    6. 退院患者のうち、他の保険医療機関へ転院した者等を除く者の割合が概ね六割以上であること。
    7. 亜急性期入院医療を行うにつき必要な構造設備を有していること。
  2. 亜急性期入院医療管理料1の施設基準
    1. 主として亜急性期の患者を入院させ、一般病棟の病室を単位として行うものであること。
    2. 当該病室の病床数は、当該保険医療機関の有する一般病床の数の一割(一般病床の数が四百床を超える病院にあっては四十床、一般病床の数が百床未満の病院にあっては十床)以下であること。ただし、当該病室において、別表第九の二に掲げる回復期リハビリテーションを要する状態の患者であって合併症を有するものの割合が一割以上である場合は、三割(一般病床の数が二百床を超える病院にあっては六十床、一般病床の数が百床未満の病院にあっては三十床)以下であることとする。
  3. 亜急性期入院医療管理料2の施設基準
    1. 急性期治療を経過した患者に対して、効率的かつ密度の高い医療を提供する一般病棟の病室を単位として行うものであること。
    2. 当該病室に入院する患者のうち、急性期治療を経過した患者の数が三分の二以上であること。
    3. 当該病室の病床数は、当該保険医療機関の有する一般病床の数の三割(一般病床の数が百床未満の病院にあっては三十床)以下であること。ただし、当該病室において、急性期治療を経過した患者のうち、他の保険医療機関から転院してきた患者の割合が一割以上である場合は、五割(一般病床の数が百床未満の病院にあっては五十床)以下であることとする。
  4. リハビリテーション提供体制加算の施設基準
    当該病室に入院しているリハビリテーションが必要な患者について、心大血管疾患リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料、呼吸器リハビリテーション料又はがん患者リハビリテーション料を一週当たり十六単位以上算定していること。

第12 亜急性期入院医療管理料

1 通則
  1. 同一の保険医療機関において、亜急性期入院医療管理料1及び亜急性期入院医療管理料2の届出を行うことはできないこと。
  2. 当該病室に係る病室床面積は、患者1人につき内法による測定で、6.4平方メートル以上であること。
  3. 当該保険医療機関内において、専任の在宅復帰支援を担当する者が1名以上配置されていること。当該担当者は、在宅復帰支援以外の業務は行えないが、当該病室に入院している患者以外の患者に対し、在宅復帰支援を行うことは差し支えない。なお、当該在宅復帰支援を担当する者は、区分番号A238に掲げる慢性期病棟等退院調整加算、区分番号A238-2に掲げる急性期病棟等退院調整加算又は区分番号A238-3に掲げる新生児特定集中治療室退院調整加算に規定する退院調整に係る業務に関する十分な経験を有する専従の看護師又は専従の社会福祉士を兼ねることができる。
  4. 診療記録を適切に管理する体制がとられている保険医療機関とは、診療録管理体制加算を算定している保険医療機関であること。
  5. 当該病室における直近1か月間(当該管理料の算定開始後3月目以降は、直近3か月間)の退院患者のうち6割以上が他の保険医療機関へ転院した者等以外の者であること。なお、他の保険医療機関へ転院した者等とは、同一の保険医療機関の当該管理料に係る病室以外へ転室した患者及び他の保険医療機関へ転院した患者をいうこと。
2 亜急性期入院医療管理料1の施設基準
  1. 亜急性期入院医療管理料1を算定する病室として届け出可能な病床数は、当該保険医療機関の有する一般病床の数の1割(一般病床の数が400床を超える病院にあっては40床、一般病床の数が100床未満の病院にあっては10床)以下とする。
    ただし、回復期のリハビリテーションを必要とする患者であって、主たる疾患あるいは合併症に対して継続してリハビリテーション以外の医療が必要な患者、中心静脈栄養を行っている患者、重度の認知症の患者、気管切開を有する患者(以下「合併症を有する患者」という)の割合が回復期のリハビリテーションを必要とする患者の1割以上である場合については、一般病床の数の3割(一般病床の数が200床を超える病院の場合は60床、一般病床の数が100床未満の病院にあっては30床)までとすることができる。なお、患者数の割合については以下のAをBで除して算出すること。
    1. 直近3か月間に亜急性期入院医療管理料1を算定する病室に入室した回復期のリハビリテーションを必要とし合併症を有する患者の数
    2. 直近3か月間に亜急性期入院医療管理料1を算定する病室に入室した回復期のリハビリテーションを必要とする患者の数
3 亜急性期入院医療管理料2の施設基準
  1. 亜急性期入院医療管理料2を算定する病室については、当該病室に入院する患者のうち、他の保険医療機関から転院してきた患者、当該保険医療機関の他の病棟から転棟してきた患者又は当該病棟の他の病床から転床してきた患者であって、転院前、転棟前又は転床前の保険医療機関において区分番号A100に掲げる一般病棟入院基本料(7対1入院基本料及び10対1入院基本料に限る。)、区分番号A104に掲げる特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)、区分番号A105に掲げる専門病院入院基本料(7対1入院基本料及び10対1入院基本料に限る。)、区分番号A200に掲げる総合入院体制加算、区分番号A300に掲げる救命救急入院料、区分番号A301に掲げる特定集中治療室管理料、区分番号A301-2に掲げるハイケアユニット入院医療管理料又は区分番号A301-3に掲げる脳卒中ケアユニット入院医療管理料のいずれかを算定し、当該病室に入院した時点でこれらを算定するに至った負傷又は疾病に対して急性期治療が提供された日から起算して3週間が経過していない者(以下「急性期治療を経過した患者」という。)の数が3分の2以上であること。
  2. 当該病室の病床数は、当該保険医療機関の有する一般病床の数の3割(一般病床の数が100床未満の病院にあっては30床)以下であること。ただし、当該病室において、急性期治療を経過した患者のうち、他の保険医療機関から転院してきた患者の割合が1割以上である場合は、5割(一般病床の数が100床未満の病院にあっては50床)以下であること。
4 リハビリテーション提供体制加算の施設基準

注2の加算を算定する病室においては、当該病室に入院し、リハビリテーションを行う患者に対する心大血管疾患リハビリテーション、脳血管疾患等リハビリテーション、運動器リハビリテーション、呼吸器リハビリテーション又はがん患者リハビリテーション(以下、この項において「リハビリテーション」という)を1人1週間あたり平均16単位以上行っていること。なお、1人1週間あたりの平均単位数については、以下に示すAをBで除した数に7を乗じて得た数により計算するものとする。

  1. 直近3か月間に亜急性期入院医療管理料を算定する病床に入室する患者に対し提供されたリハビリテーションの総単位数
  2. 直近3か月間に当該亜急性期入院医療管理料を算定する病床において一度でもリハビリテーションを提供された患者の延入院日数
5 届出に関する事項

亜急性期入院医療管理料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式20、様式50から様式50の6までを用いること。

12 特殊疾患病棟入院料の施設基準等

  1. 特殊疾患病棟入院料1の施設基準
    1. 脊髄損傷等の重度障害者、重度の意識障害者、筋ジストロフィー患者及び難病患者等を概ね八割以上入院させる一般病棟であって、病棟単位で行うものであること。
    2. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員及び看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員及び看護補助を行う看護補助者が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員及び看護補助者の数は、本文の規定にかかわらず、看護職員一を含む二以上であることとする。
    3. 当該病棟において、看護職員及び看護補助者の最小必要数の五割以上が看護職員であること。
    4. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の二割以上が看護師であること。
    5. 特殊疾患医療を行うにつき必要な体制が整備されていること。
  2. 疾患病棟入院料2の施設基準
    次のいずれかに該当する病棟であること。
    1. 児童福祉法第四十三条の三に規定する肢体不自由児施設、同法第四十三条の四に規定する重症心身障害児施設又は同法第七条第六項に規定する国立高度専門医療研究センター若しくは独立行政法人国立病院機構の設置する医療機関であって厚生労働大臣の指定するものに係る一般病棟であること。
    2. 次のいずれにも該当する病棟であること。
      1. 重度の肢体不自由児(者)等(脳卒中の後遺症の患者及び認知症の患者を除く。)、重度の障害者( 1.のAに掲げる者を除く。)を概ね八割以上入院させる一般病棟又は精神病棟であって、病棟単位で行うものであること。
      2. 1.の施設基準のBからEまでを満たすものであること。

第13 特殊疾患病棟入院料

1 特殊疾患病棟入院料に関する施設基準
  1. 特殊疾患病棟入院料1又は2の施設基準
    1. 当該病棟に専任の医師が常勤していること。
    2. 当該病棟において、日勤時間帯以外の時間帯にあっては看護要員が常時2人以上配置されており、そのうち1名以上は看護職員であること。
    3. 当該病棟に係る病棟床面積は、患者1人につき内法による測定で、16平方メートル以上であること。なお、病棟床面積の算定に当たっては当該病棟内にある治療室、機能訓練室、浴室、廊下、デイルーム、食堂、面会室、ナースステーション、便所等の面積を算入しても差し支えない。
  2. 特殊疾患病棟入院料1の施設基準
    当該病棟の入院患者数の概ね8割以上が、脊髄損傷等の重度障害者(平成20年10月1日以降は、脳卒中の後遺症の患者及び認知症の患者を除く。)、重度の意識障害者、筋ジストロフィー患者又は神経難病患者であること。なお、重度の意識障害者とは、次に掲げるものをいうものであり、病因が脳卒中の後遺症であっても、次の状態である場合には、重度の意識障害者となる。
    1. 意識障害レベルがJCS(Japan Coma Scale)でⅡ-3(又は30)以上又はGCS(Glasgow Coma Scale)で8点以下の状態が2週以上持続している患者
    2. 無動症の患者(閉じ込め症候群、無動性無言、失外套症候群等)
  3. 特殊疾患病棟入院料2の施設基準
    次のいずれかの基準を満たしていること。
    1. 次のいずれかに該当する一般病棟又は精神病棟
      1. 児童福祉法第43条の3に規定する肢体不自由児施設
      2. 児童福祉法第43条の4に規定する重症心身障害児施設
      3. 児童福祉法第7条第6項に規定する国立高度専門医療研究センター
      4. 児童福祉法第7条第6項に規定する独立行政法人国立病院機構の設置する医療機関であって厚生労働大臣の指定する医療機関
    2. 当該病棟の入院患者数の概ね8割以上が、重度の肢体不自由児(者)(日常生活自立度のランクB以上に限る。)等の重度の障害者(ただし、2.に掲げる脊髄損傷等の重度障害者、筋ジストロフィー患者、神経難病患者、脳卒中の後遺症の患者及び認知症の患者 (平成20年10月1日以降に限る。)を除く。)であること。
2 届出に関する事項

特殊疾患病棟入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式20、様式24の2及び様式51を用いること。また、当該病棟の配置図及び平面図(面積等のわかるもの。)を添付すること。

13 緩和ケア病棟入院料の施設基準

  1. 主として悪性腫瘍の患者又は後天性免疫不全症候群に罹患している患者を入院させ、緩和ケアを一般病棟の病棟単位で行うものであること。
  2. 当該病棟において、一日に看護を行う看護師の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が七又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護師が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護師の数は、本文の規定にかかわらず、二以上であることとする。
  3. 当該療養を行うにつき十分な体制が整備されていること。
  4. 当該体制において、緩和ケアに関する研修を受けた医師が配置されていること(当該病棟において緩和ケア病棟入院料を算定する悪性腫瘍の患者に対して緩和ケアを行う場合に限る。)。
  5. 当該療養を行うにつき十分な構造設備を有していること。
  6. 当該病棟における患者の入退棟を判定する体制がとられていること。
  7. 健康保険法第六十三条第二項第四号及び高齢者医療確保法第六十四条第二項第四号に規定する選定療養としての特別の療養環境の提供に係る病室が適切な割合であること。
  8. がん診療連携の拠点となる病院若しくはそれに準じる病院であること又は財団法人日本医療機能評価機構等が行う医療機能評価を受けていること。
  9. 連携する保険医療機関の医師・看護師等に対して研修を実施していること。

第14 緩和ケア病棟入院料

1 緩和ケア病棟入院料に関する施設基準等
  1. 主として悪性腫瘍患者又は後天性免疫不全症候群に罹患している患者を入院させ、緩和ケアを行う病棟を単位として行うこと。
  2. 夜間において、看護師が複数配置されていること。
  3. 当該病院の医師の員数は、医療法に定める標準を満たしていること。
  4. 当該病棟内に緩和ケアを担当する常勤の医師が1名以上配置されていること。なお、複数の病棟において当該入院料の届出を行う場合には、病棟ごとに1名以上の常勤医師が配置されていること。
  5. 4.に掲げる医師は以下のいずれかの研修を修了している者であること。ただし、経過措置として、平成22年3月31日に現に緩和ケア病棟入院料に係る届出を行っている病棟については、平成23年3月31日までの間は、研修要件については満たしているものとみなすものであること。また、後天性免疫不全症候群の患者に対して緩和ケアに係る診療を行う場合には下記研修を修了していなくてもよい。
    1. がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針(平成20年4月1日付け健発第0401016号厚生労働省健康局長通知)に準拠した緩和ケア研修会
    2. 緩和ケアの基本教育のための都道府県指導者研修会(国立がん研究センター主催)等
  6. 当該病棟に係る病棟床面積は、患者1人につき内法による測定で、30平方メートル以上であり、病室床面積は、患者1人につき内法による測定で、8平方メートル以上であること。
  7. 当該病棟内に、患者家族の控え室、患者専用の台所、面談室、一定の広さを有する談話室を備えていること。
  8. 当該病棟は全室個室であって差し支えないが、特別の療養環境の提供に係る病床の数が5割以下であること。
  9. 入退棟に関する基準が作成され、医師、看護師等により当該病棟の患者の入退棟の判定が行われていること。
  10. 緩和ケアの内容に関する患者向けの案内が作成され、患者・家族に対する説明が行われていること。
  11. がん診療連携の拠点となる病院とは、「がん診療連携拠点病院の整備について」(平成20年3月1日健発第0301001号)に基づき、がん診療連携拠点病院の指定を受けた病院をいう。がん診療連携拠点病院に準じる病院とは、都道府県が当該地域においてがん診療の中核的な役割を担うと認めた病院をいう。
2 届出に関する事項

緩和ケア病棟入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式20及び様式52を用いること。また、当該病棟の配置図及び平面図(面積等がわかるもの。)を添付すること。

14 精神科救急入院料の施設基準等

  1. 精神科救急入院料の施設基準
    1. 主として急性期の集中的な治療を要する精神疾患を有する患者を入院させ、精神病棟を単位として行うものであること。
    2. 医療法施行規則第十九条第一項第一号に定める医師の員数以上の員数が配置されていること。
    3. 医療法施行規則第十九条第一項第四号に定める看護師及び准看護師の員数以上の員数が配置されていること。
    4. 当該病棟における常勤の医師の数は、当該病棟の入院患者の数が十六又はその端数を増すごとに一以上であること。
    5. 当該病棟に常勤の精神保健指定医が一名以上配置されており、かつ、当該病棟を有する保険医療機関に常勤の精神保健指定医が五名以上配置されていること。
    6. 当該病棟において、一日に看護を行う看護師の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護師が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護師の数は、本文の規定にかかわらず、二以上であることとする。
    7. 当該地域における精神科救急医療体制の確保のために整備された精神科救急医療施設であること。
    8. 精神科救急医療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
    9. 精神科救急医療を行うにつき十分な構造設備を有していること。
    10. 精神科救急医療に係る実績を相当程度有していること。
  2. 精神科救急入院料の対象患者
    別表第十に掲げる患者

第15 精神科救急入院料

1 精神科救急入院料に関する施設基準等>
  1. 医療法の規定に基づき許可を受け、若しくは届出をし、又は承認を受けた病床の数以上の入院患者を入院させていないこと。
  2. 当該病院には、精神保健指定医が5名以上常勤していること。
  3. 当該病院に他の精神病棟が存在する場合は、当該他の精神病棟は、精神病棟入院基本料の10対1入院基本料、13対1入院基本料、15対1入院基本料、18対1入院基本料若しくは20対1入院基本料又は特定入院料を算定している病棟でなければならないこと。
  4. 当該各病棟における常勤の医師の数は、当該病棟の入院患者の数が16又はその端数を増すごとに1以上であること。
  5. 当該各病棟に2名以上の常勤の精神保健福祉士が配置されていること。
  6. 当該各病棟において、日勤帯以外の時間帯にあっては、看護師が常時2名以上配置されていること。
  7. 当該病棟の病床数は、1看護単位当たり60床以下であること。
  8. 当該病棟の病床のうち、隔離室を含む個室が半数以上を占めていること。
  9. 必要な検査及びCT撮影が必要に応じて速やかに実施できる体制にあること。ただし、CT撮影については、他の保険医療機関との連携により速やかに実施できる体制が整備されていれば足りるものとする。
  10. 1月間の当該入院料を算定している病棟の患者の延べ入院日数のうち、4割以上が新規患者の延べ入院日数である。
  11. 精神科救急医療システム整備事業において基幹的な役割を果たしていること。具体的には、以下のア及びイのいずれをも満たしていること。
    1. 常時精神科救急外来診療が可能であり、精神疾患に係る時間外、休日又は深夜における診療(電話再診を除く。)件数が年間200件以上、又は次の地域における人口万対2.5件以上であること。
      1. 当該保険医療機関の所在地の都道府県(政令市の区域を含むものとする。)
      2. 1精神科救急医療圏と1基幹病院が対となって明確に区分された圏域がある場合(例えば政令市は市立病院が、政令市以外の地区は県立病院が救急基幹病院となる。)は、当該圏域
    2. 全ての入院形式の患者受け入れが可能であること。
  12. 当該病棟の年間の新規患者のうち6割以上が措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院、鑑定入院及び心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号。以下「医療観察法」という。)第42条第1項第1号又は第61条第1項第1号に規定する同法による入院(以下「医療観察法入院」という。)のいずれかに係るものであること。
  13. 以下の地域における1年間(当該保険医療機関が精神科救急入院料に係る届出を行う前年度1年間とする。)における措置入院、緊急措置入院及び応急入院に係る新規入院患者のうち、原則として4分の1以上、又は30件以上の患者を当該病棟において受け入れていること。
    1. 当該保険医療機関の所在地の都道府県(政令市の区域を含むものとする。)
    2. 1精神科救急医療圏と1基幹病院が対となって明確に区分された圏域がある場合(例えば政令市は市立病院が、政令市以外の地区は県立病院が救急基幹病院となる。)は、当該圏域
  14. 精神科救急入院料1の施設基準
    措置入院患者、医療観察法第34条第1項若しくは第60条第1項に規定する鑑定入院の命令を受けた者又は第37条第5項若しくは第62条第2項に規定する鑑定入院の決定を受けた者(以下「鑑定入院患者」という。)及び医療観察法入院の決定を受けた者(以下「医療観察 法入院患者」という。)を除いた新規入院患者のうち6割以上が入院日から起算して3月以内に退院し、在宅へ移行すること。「在宅へ移行する」とは、患家又は障害者自立支援法(平成17年法律第123号)に規定する障害福祉サービスを行う施設若しくは福祉ホーム又は同法附則第48条の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた精神障害者社会復帰施設(以下「精神障害者施設」という。)へ移行することである。
  15. 精神科救急入院料2の施設基準
    措置入院患者、鑑定入院患者及び医療観察法入院患者を除いた新規入院患者のうち4割以上が入院日から起算して3月以内に退院し、在宅へ移行すること。
2 届出に関する事項

精神科救急入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式8、様式9、様式20(精神保健指定医については、備考欄に指定番号を記載すること。)、様式53及び様式54を用いること。また、当該病棟の配置図(隔離室の位置がわかるもの。)を添付すること。

15 精神科急性期治療病棟入院料の施設基準等

  1. 通則
    1. 主として急性期の集中的な治療を要する精神疾患を有する患者を入院させ、精神病棟を単位として行うものであること。
    2. 医療法施行規則第十九条第一項第一号に定める医師の員数以上の員数が配置されていること。
    3. 医療法施行規則第十九条第一項第四号に定める看護師及び准看護師の員数以上の員数が配置されていること。
    4. 当該病院に他の精神病棟を有する場合は、精神病棟入院基本料の十対一入院基本料、十三対一入院基本料、十五対一入院基本料、十八対一入院基本料若しくは二十対一入院基本料又は特定入院料を算定している病棟であること。
    5. 当該地域における精神科救急医療体制の確保のために整備された精神科救急医療施設であること。
  2. 精神科急性期治療病棟入院料1の施設基準
    1. 当該病棟を有する保険医療機関に、常勤の精神保健指定医が二名以上配置され、かつ、当該病棟に常勤の精神保健指定医が一名以上配置されていること。
    2. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十三又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、看護師一を含む二以上(看護補助者が夜勤を行う場合においては看護師の数は一)であることとする。
    3. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の四割以上が看護師であること。
    4. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が三十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護補助者の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護職員が夜勤を行う場合においては、二から当該看護職員の数を減じた数以上)であることとする。
    5. 精神科急性期治療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
    6. 精神科急性期治療を行うにつき十分な構造設備を有していること。
  3. 精神科急性期治療病棟入院料2の施設基準
    1. 当該病棟を有する保険医療機関に、常勤の精神保健指定医が二名以上配置され、かつ、当該病棟に常勤の精神保健指定医が一名以上配置されていること。
    2. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十五又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、看護師一を含む二以上(看護補助者が夜勤を行う場合においては看護師の数は一)であることとする。
    3. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の四割以上が看護師であること。
    4. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が三十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者が前段に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護補助者の数は、前段の規定にかかわらず、二以上(看護職員が夜勤を行う場合においては、二から当該看護職員の数を減じた数以上)であることとする。
    5. 精神科急性期治療を行うにつき必要な体制が整備されていること。
    6. 精神科急性期治療を行うにつき適切な構造設備を有していること。
  4. 精神科急性期治療病棟入院料の対象患者
    別表第十に掲げる患者

第16 精神科急性期治療病棟入院料

1 精神科急性期治療病棟入院料に関する施設基準等
  1. 同一保険医療機関内に精神科急性期治療病棟入院料1を算定すべき病棟と精神科急性期治療病棟入院料2を算定すべき病棟が混在することはできない。
  2. 精神科急性期治療病棟入院料1又は2の施設基準
    1. 医療法の規定に基づき許可を受け、若しくは届出をし、又は承認を受けた病床の数以上の入院患者を入院させていない。
    2. 当該各病棟において、日勤帯以外の時間帯にあっては看護要員が常時2人以上配置されており、そのうち1人以上は看護師である。
    3. 当該病院に他の精神病棟が存在する場合は、当該他の精神病棟は、精神病棟入院基本料の10対1入院基本料、13対1入院基本料、15対1入院基本料、18対1入院基本料若しくは20対1入院基本料又は特定入院料を算定している病棟でなければならない。
    4. 当該各病棟に精神保健指定医である医師及び精神保健福祉士又は臨床心理技術者が常勤している。
    5. 当該病院が精神科救急医療システムに参加していること。
    6. 当該病棟の病床数は、当該病院の精神病床数が300床以下の場合には60床以下であり、当該病院の精神病床数が300床を超える場合にはその2割以下である。
    7. 当該病棟の病床数は、1看護単位当たり60床以下である。
    8. 当該病棟に隔離室がある。
    9. 1月間の当該入院料を算定している病棟の患者の延べ入院日数のうち、4割以上が新規患者の延べ入院日数である。
    10. 措置入院患者、鑑定入院患者及び医療観察法入院患者を除いた新規患者のうち4割以上が入院日から起算して3月以内に退院し、在宅へ移行すること。在宅へ移行するとは、患家又は精神障害者施設へ移行することである。
2 届出に関する事項

精神科急性期治療病棟入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式20(精神保健指定医については、備考欄に指定番号を記載すること。)及び様式53を用いること。また、当該病棟の配置図(隔離室の位置がわかるもの。)を添付すること。

15-2 精神科救急・合併症入院料の施設基準

  1. 精神科救急・合併症入院料の施設基準
    1. 都道府県が定める救急医療に関する計画に基づいて運営される救命救急センターを有している病院の病棟単位で行うものであること。
    2. 主として急性期の集中的な治療を要する精神疾患を有する患者を入院させ、精神病棟を単位として行うものであること。
    3. 医療法施行規則第十九条第一項第一号に定める医師の員数以上の員数が配置されていること。
    4. 医療法施行規則第十九条第一項第四号に定める看護師及び准看護師の員数以上の員数が配置されていること。
    5. 当該病棟における常勤の医師の数は、当該病棟の入院患者の数が十六又はその端数を増すごとに一以上であること。
    6. 当該病棟を有する保険医療機関に、常勤の精神科医が五名以上配置され、かつ、当該病棟に常勤の精神保健指定医が三名以上配置されていること。
    7. 当該病棟において、一日に看護を行う看護師の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護師が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護師の数は、本文の規定にかかわらず、二以上であることとする。
    8. 当該地域における精神科救急医療体制の確保のために整備された精神科救急医療施設であること。
    9. 精神科救急・合併症医療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
    10. 精神科救急・合併症医療を行うにつき十分な構造設備を有していること。
    11. 精神科救急・合併症医療に係る実績を相当程度有していること。
  2. 精神科救急・合併症入院料の対象患者
    別表第十に掲げる患者

第16の2 精神科救急・合併症入院料

1 精神科救急・合併症入院料に関する施設基準等
  1. 医療法の規定に基づき許可を受け、若しくは届出をし、又は承認を受けた病床の数以上の入院患者を入院させていないこと。
  2. 当該保険医療機関内に、精神科医師が5名以上常勤していること。
  3. 当該保険医療機関内に当該入院料を算定する病棟以外の他の精神病棟が存在する場合は、当該他の精神病棟は、精神病棟入院基本料の10対1入院基本料、13対1入院基本料、15対1入院基本料、18対1入院基本料若しくは20対1入院基本料又は特定入院料を算定している病棟でなければならない。
  4. 当該各病棟における常勤の医師の数は、当該病棟の入院患者の数が16又はその端数を増すごとに1以上であること。
  5. 当該各病棟に2名以上の常勤の精神保健福祉士が配置されていること。
  6. 当該各病棟において、日勤帯以外の時間帯にあっては、看護師が常時2人以上配置されていること。
  7. 当該病棟の病床数は、1看護単位当たり60床以下であること。
  8. 当該病棟に以下に定める合併症ユニットを有しており、当該病棟の病床のうち、隔離室を含む個室が半数以上を占める。なお、合併症ユニットの病床は個室として算入することができる。
    1. 当該病棟の治療室単位であり、当該病棟の病床数の2割以上であること。
    2. 当該治療室に入院する患者は、常時8割以上が下記の身体疾患を持つ精神障害者であること。
      1. 呼吸器系疾患(肺炎、喘息発作、肺気腫)
      2. 心疾患(New York Heart Associationの心機能分類のⅢ度、Ⅳ度相当の心不全、虚血性心疾患、モニター監視を必要とする不整脈)
      3. 手術又は直達・介達牽引を要する骨折
      4. 重篤な内分泌・代謝性疾患(インスリン投与を要する糖尿病、専門医の診療を要する内分泌疾患、肝硬変に伴う高アンモニア血症)
      5. 重篤な栄養障害(Body Mass Index 13未満の摂食障害)
      6. 意識障害(急性薬物中毒、アルコール精神障害、電解質異常、代謝性疾患によるせん妄等)
      7. 全身感染症(結核、後天性免疫不全症候群、梅毒1期、2期、敗血症)
      8. 急性腹症(消化管出血、イレウス等)
      9. 悪性症候群、横紋筋融解症
      10. 広範囲(半肢以上)熱傷
      11. 手術、化学療法又は放射線療法を要する悪性腫瘍
      12. 人工透析中又は腎不全で透析導入を要する状態
      13. 手術室での手術を必要とする状態
      14. 合併症妊娠・出産
      15. 膠原病(専門医による管理を必要とする状態)
    3. 身体合併症管理を行うために必要な次に掲げる装置及び器具を当該病棟内に常時備えていること。
      1. 救急蘇生装置
      2. 除細動器
      3. 心電計
      4. 呼吸循環監視装置
  9. 必要な検査及びCT撮影が必要に応じて速やかに実施できる体制にある。
  10. 1月間の当該入院料を算定している病棟の患者の延べ入院日数のうち、4割以上が新規患者の延べ入院日数である。
  11. 措置入院患者、鑑定入院患者、医療観察法入院患者を除いた新規入院患者のうち4割以上が入院日から起算して3月以内に退院し、在宅へ移行すること。「在宅へ移行する」とは、患家又は障害者自立支援法(平成17年法律第123号)に規定する障害福祉サービスを行う施設若しくは福祉ホーム又は同法附則第48条の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた精神障害者社会復帰施設(以下「精神障害者施設」という。)へ移行することである。
  12. 精神科救急医療システム整備事業において基幹的な役割を果たしていること。具体的には、常時精神科救急外来診療が可能であり、精神疾患に係る時間外、休日又は深夜における診療(電話再診を除く。)件数が年間200件以上、又は次の地域における人口万対2.5件以上であること。
    1. 当該保険医療機関の所在地の都道府県(政令市の区域を含むものとする。)
    2. 1精神科救急医療圏と1基幹病院が対となって明確に区分された圏域がある場合(例えば政令市は市立病院が、政令市以外の地区は県立病院が救急基幹病院となる。)は、当該圏域
  13. 当該病棟の年間の新規患者のうち6割以上が措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院、鑑定入院、医療観察法入院及び合併症ユニットへ入院する身体疾患を有する精神障害者のいずれかに係るものであること。
  14. 以下の地域における1年間(当該保険医療機関が精神科救急・合併症入院料に係る届出を行う前年度1年間とする。)における措置入院、緊急措置入院及び応急入院に係る新規入院患者のうち、原則として4分の1以上、又は30件以上の患者を当該病棟において受け入れていること
    1. 当該保険医療機関の所在地の都道府県(政令市の区域を含むものとする。)
    2. 1精神科救急医療圏と1基幹病院が対となって明確に区分された圏域がある場合(例えば政令市は市立病院が、政令市以外の地区は県立病院が救急基幹病院となる。)は、当該圏域
2 届出に関する事項

精神科救急・合併症入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式20(精神保健指定医については、備考欄に指定番号を記載すること。)、様式53及び様式55を用いること。また、当該病棟の配置図(合併症ユニット及び隔離室の位置がわかるもの。)を添付すること。

16 精神療養病棟入院料の施設基準等

  1. 精神療養病棟入院料の施設基準
    1. 主として長期の入院を要する精神疾患を有する患者を入院させ、精神病棟を単位として行うものであること。
    2. 医療法施行規則第十九条第一項第一号に定める医師の員数以上の員数が配置されていること。
    3. 医療法施行規則第十九条第一項第四号に定める看護師及び准看護師の員数以上の員数が配置されていること。
    4. 当該病棟を有する保険医療機関において、常勤の精神保健指定医が二名以上配置され、かつ、当該病棟に常勤の精神保健指定医が一名以上配置されていること。
    5. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員及び看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十五又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員及び看護補助を行う看護補助者が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員及び看護補助者の数は、本文の規定にかかわらず、看護職員一を含む二以上であることとする。
    6. 当該病棟において、看護職員及び看護補助者の最小必要数の五割以上が看護職員であること。
    7. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の二割以上が看護師であること。
    8. 精神療養を行うにつき十分な体制が整備されていること。
    9. 精神療養を行うにつき十分な構造設備を有していること。
  2. 重症者加算の対象患者の状態
    GAF尺度による判定が四十以下であること。

第17 精神療養病棟入院料

1 精神療養病棟入院料の施設基準等
  1. 医療法の規定に基づき許可を受け、若しくは届出をし、又は承認を受けた病床の数以上の入院患者を入院させていないこと。
  2. 当該病棟に精神保健指定医である常勤の医師及び常勤の作業療法士又は作業療法の経験を有する常勤の看護職員が配置されていること。
    なお、作業療法の経験を有する看護職員とは、専門機関等が主催する作業療法又は生活技能訓練に関する所定の研修を修了したものであること。
  3. 当該各病棟において、日勤時間帯以外の時間帯にあっては看護要員が常時2人以上配置されており、そのうち1名以上は看護職員であること。
  4. 当該病院には、精神保健福祉士又は臨床心理技術者が常勤していること。
  5. 当該病棟の病床数は、1看護単位当たり60床以下であること。
  6. 当該病棟に係る病室の病床数は、1病室につき6床以下であること。
  7. 当該病棟に係る病棟床面積は、患者1人につき内法による測定で18平方メートル以上であり、病室床面積は、患者1人につき内法による測定で、5.8平方メートル以上であること。
    なお、病棟床面積の算定に当たっては当該病棟内にある治療室、食堂、談話室、面会室、浴室、廊下、ナースステーション及び便所等の面積を算入しても差し支えない。
  8. 当該病棟に、当該病棟の入院患者同士が使用できる談話室、食堂、面会室、浴室(又はシャワー室)及び公衆電話が設けられている。ただし、談話室、食堂、面会室については兼用であっても差し支えない。
  9. 当該病棟に鉄格子がないこと。ただし、既存の病棟については、届出後1年間の経過措置を認める。
  10. 当該病院に、専用の作業療法室又は生活機能回復訓練室を有していること。
  11. 病棟における患者の金銭管理が適切に行われていること。
2 届出に関する事項

精神療養病棟入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式20(精神保健指定医については指定番号を作業療法等の経験を有する看護職員については、その旨を備考欄に記載すること。)及び様式24の2を用いること。また、当該病棟の配置図及び平面図(面積、並びに談話室、食堂、面会室、浴室及び公衆電話の位置等がわかるもの。)を添付すること。

17 削除

18 認知症治療病棟入院料の施設基準

  1. 通則
    主として急性期の集中的な治療を要する認知症患者を入院させ、精神病棟を単位として行うものであること。
  2. 認知症治療病棟入院料1の施設基準
    1. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が二十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護補助者が夜勤を行う場合においては看護職員の数は一以上)であることとする。
    2. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の二割以上が看護師であること。
    3. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が二十五又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護補助者の数は、本文の規定にかかわらず、二以上(看護職員が夜勤を行う場合においては、二から当該看護職員の数を減じた数以上)であることとする。
  3. 認知症治療病棟入院料2の施設基準
    1. 当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が三十又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、当該病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、一以上であることとする。
    2. 当該病棟において、看護職員の最小必要数の二割以上が看護師であること。
    3. 当該病棟において、一日に看護補助を行う看護補助者の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が二十五又はその端数を増すごとに一に相当する数以上であることとする。
  4. 退院調整加算の施設基準
    退院調整を行うにつき必要な体制が整備されていること。

第19 認知症治療病棟入院料

1 認知症治療病棟入院料の施設基準等
  1. 医療法第70条に規定する精神科を標榜している病院である保険医療機関であること。
  2. 同一保険医療機関内に認知症治療病棟入院料1を算定すべき病棟と認知症治療病棟入院料2を算定すべき病棟が混在することはできない。
  3. 認知症治療病棟入院料1の施設基準
    1. 当該保険医療機関内に、精神科医師及び認知症治療病棟に専従する作業療法士がそれぞれ1人以上勤務していること。
    2. 当該病棟に勤務する看護職員の最小必要数の半数以上は、精神病棟に勤務した経験を有する看護職員であること。
    3. 当該病棟に勤務する看護補助者の最小必要数の半数以上は、精神病棟に勤務した経験を有する看護補助者であること。
    4. 当該保険医療機関内に、専従する精神保健福祉士又は専従する臨床心理技術者がいずれか1人以上勤務していること。
    5. 当該病棟における1看護単位は、概ね40~60床を上限とすること。
    6. 当該病棟の患者1人当たりの面積は、18平方メートル(管理部分を除く。)を標準とすること。ただし、平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、16平方メートル(治療室、機能訓練室、浴室、廊下、デイルーム、食堂、面会室、ナースステーション、便所等の面積を含む。)であっても、認めることとする。
    7. 認知症治療病棟入院医療を行うにふさわしいデイルーム等の共有空間がある等高齢者の行動しやすい廊下を有していること。
    8. 認知症治療病棟入院医療を行うにふさわしい、広さ60平方メートル以上の専用の生活機能回復訓練室(平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、代用的に生活機能回復訓練等が行える場所(デイルーム等))を有し、当該病棟に入院しているすべての患者に対して、次に掲げる生活機能回復訓練等を行うこと。
      1. 医師の指導監督の下で、作業療法士、看護師、精神保健福祉士の従事者により、精神症状等の軽快及び生活機能の回復を目的に看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行う。
      2. 医師の診療に基づき心理検査の結果等を踏まえて作成した患者ごとの治療計画に基づき、看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行うとともに、定期的にその評価を行う等計画的な治療を行う。
      3. 生活機能回復のための訓練及び指導を、生活機能回復訓練室等において患者1人当たり1日4時間、週5回行う。
  4. 認知症治療病棟入院料2の施設基準
    1. 3.のBからDまでを満たしている。
    2. 当該保険医療機関内に、精神科医師及び認知症治療病棟に専従する作業療法士がそれぞれ1名以上勤務している。ただし、認知症患者の作業療法の経験を有する看護師が1人以上勤務する認知症治療病棟にあっては、作業療法士が週1回以上当該病棟において患者の作業療法についての評価を行う場合には、当分の間、作業療法士が1人以上勤務していることとみなす。なお、作業療法の経験を有する看護師とは、専門機関等が主催する認知症指導に関する所定の研修を修了した者である。この場合、当該看護師は当該入院料を算定する際の看護師の員数には算入しない。
    3. 当該病棟における1看護単位は、概ね60床を上限とする。
    4. 当該病棟の患者1人当たりの面積は、18平方メートル(管理部分を除く。)以上とする。
      ただし、平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、16平方メートル(治療室、機能訓練室、浴室、廊下、デイルーム、食堂、面会室、ナースステーション、便所等の面積を含む。)であっても、認めることとする。
    5. 認知症治療病棟入院医療を行うにふさわしい、広さ60平方メートル以上の専用の生活機能回復訓練室(平成20年3月31日時点で特殊疾患療養病棟入院料2を算定している病棟から当該病棟へ移行した場合は、当分の間、代用的に生活機能回復訓練等が行える場所(デイルーム等))を有し、当該病棟に入院しているすべての患者に対して、次に掲げる生活機能回復機能訓練等を行うこと。
      1. 医師の指導監督の下で、作業療法士、看護師又は精神保健福祉士の従事者により、精神症状等の軽快及び生活機能の回復を目的に看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行う。
      2. 医師の診療に基づき心理検査の結果等を踏まえて作成した患者ごとの治療計画に基づき、看護並びに生活機能回復のための訓練及び指導を集中的に行うとともに、定期的にその評価を行う等計画的な治療を行う。
      3. 生活機能回復のための訓練及び指導を、生活機能回復訓練室等において患者1人当たり1日4時間、週5回行う。
  5. 退院調整加算の施設基準
    当該保険医療機関内に、専従の精神保健福祉士及び専従の臨床心理技術者が勤務しており、退院支援計画の作成等の退院調整を行っていること。
2 届出に関する事項

認知症治療病棟入院料に係る施設基準の届出は、別添7の様式9、様式20及び様式56を用いること。また、当該病棟の配置図及び平面図を添付すること。

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医科診療報酬点数表[目次]

第1章 基本診療料

第1部 初・再診料

第2部 入院料等

第2章 特掲診療料

通則

第1部 医学管理等

第2部 在宅医療

第3部 検査

第4部 画像診断

第5部 投薬

第6部 注射

第7部 リハビリテーション

第8部 精神科専門療法

第9部 処置

第10部 手術|目次

第11部 麻酔

第12部 放射線治療

第13部 病理診断

第3章 介護老人保健施設入所者に係る診療料

第1部 併設保険医療機関の療養に関する事項

第2部 併設保険医療機関以外の保険医療機関の療養に関する事項

第4章 経過措置

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