(その他の処置)
I014 暫間固定
- 簡単なもの…300点
- 困難なもの…500点
- 著しく困難なもの…650点
I014 暫間固定
- 暫間固定とは、歯の支持組織の負担を軽減し、歯槽骨の吸収を防止して、その再生治癒を促進させるため、暫間的に歯冠をレジン連続冠固定法、線結紮法(帯冠使用を含む。)及びエナメルボンドシステムにより連結固定することをいう。
- 「1 簡単なもの」とは、歯周外科手術を伴わない場合及び歯周外科手術を予定する場合の固定源となる歯を歯数に含めない4歯未満の暫間固定をいう。なお、1顎に2箇所以上行っても1回の算定とする。
- 「2 困難なもの」とは、歯周外科手術を伴う場合の固定源となる歯を歯数に含めない4歯以上の暫間固定をいう。なお、歯周外科手術に伴う4歯未満の暫間固定の費用は、区分番号J063に掲げる歯周外科手術の所定点数に含まれ別に算定できない。
- 「3 著しく困難なもの」とは、連続鉤固定法及びレジン床固定法による暫間固定のことをいう。
- 暫間固定に際して印象採得、咬合採得、装着を行った場合は、副子と同様に算定する。
- 暫間固定の固定源が有床義歯である場合は、「1 簡単なもの」の所定点数及び有床義歯の費用を合算して算定する。
- 歯周基本治療の際に暫間固定を行い、その後に歯周組織検査を実施し、その結果、歯周外科手術を行った場合に、当該手術後に暫間固定を行った場合は、固定源となる歯を歯数に含めない4歯以上のものに限り「2 困難なもの」の所定点数を算定する。
- 外傷性による歯の脱臼を暫間固定した場合は、「2 困難なもの」により算定する。
- 区分番号J004-2に掲げる歯の再植術を行った場合であって、脱臼歯を暫間固定した場合には、「2 困難なもの」により算定する。
- 両側下顎乳中切歯のみ萌出している患者であって、外傷により1歯のみ脱臼している場合であって、元の位置に整復固定した場合は「2 困難なもの」により算定する。なお、双方の歯が脱臼している場合に双方の歯を整復固定することは、歯科医学上認められない。
- 区分番号J004-3に掲げる歯の移植手術に際して暫間固定を行った場合は、1歯につき「2 困難なもの」により算定する。
- 暫間固定装置を装着するに当たり、印象採得を行った場合は1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「3 副子」を、咬合採得を行った場合は、1装置につき装置の範囲に相当する歯数が8歯以下の場合は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.の(1) 少数歯欠損」、装置の範囲に相当する歯数が9歯以上は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.の(2) 多数歯欠損」又は装置の範囲に相当する歯数が全歯にわたる場合は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.の(3) 総義歯」の所定点数を、装着を行った場合は1装置につき区分番号M005に掲げる装着の「3 副子の装着の場合」の所定点数及び装着材料料を算定する。ただし、エナメルボンドシステムにより連結固定を行った場合は、M005に掲げる装着の費用及び装着材料料は別に算定できない。
- レジン床固定法及びレジン連続冠固定法による暫間固定装置において、当該装置が破損し修理した場合は、1装置につき区分番号I014-2に掲げる暫間固定装置修理の各区分の所定点数により算定する。
ページの先頭へ
I014-2 暫間固定装置修理
- 簡単なもの…70点
- 困難なもの…220点
I014-2 暫間固定装置修理
- 暫間固定装置修理は、レジン床固定法及びレジン連続冠固定法による暫間固定装置の修理を行った場合に算定する。
- レジン連続冠固定法による暫間固定装置において、当該装置が破損し、修理を行った場合は、1装置につき「1 簡単なもの」により算定する。
- レジン床固定法に用いた暫間固定装置において、当該装置が破損し、修理を行った場合は、1装置につき「2 複雑なもの」により算定する。
ページの先頭へ
I015 口唇プロテクター 290点
ページの先頭へ
I016 線副子(1顎につき) 650点
I016 線副子
線副子とは、三内式線副子程度以上のものをいう。なお、三内式線副子程度に至らないものについては、それぞれの手術の所定点数に含まれる。
ページの先頭へ
I017 床副子
- 簡単なもの…650点
- 困難なもの…1,500点
- 著しく困難なもの…2,000点
I017 床副子
- 「1 簡単なもの」とは、次のものをいう。
- 顎間固定用に歯科用ベースプレートを用いた床
- 出血創の保護と圧迫止血を目的としてレジン等で製作した床
- 手術にあたり製作したサージカルガイドプレート
- 「2 困難なもの」とは、次のものをいう。
- 斜面板
- 咬合挙上副子
- 乳幼児の顎骨骨折に対してナイトガードとして口腔内に装着するマウスピース
- 固定用金属線による囲繞結紮に用いたレジン等で製作した床副子(無歯顎の高齢者や乳歯列を有する幼児などの顎骨骨髄炎において、腐骨摘出後欠損創に歯牙副子の応用ができない場合に限る。)
- 歯ぎしりに対する咬合床(アクチバトール式のものを除く。)
- 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式を除き、医科の保険医療機関等からの診療情報提供料の算定に基づく場合に限る。)
- 「3 著しく困難なもの」とは、次のものをいう。
- 咬合床副子
- 歯ぎしりに対する咬合床(アクチバトール式のもの。)
- 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式で、医科の保険医療機関等からの診療情報提供料に係る診療情報提供に基づく場合に限る。)
- 摂食機能療法に伴う舌接触補助床
- 「(2)のF.睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式を除く。)」及び「(3)のC.睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床(アクチバトール式)」の製作に当たって、確定診断が可能な医科歯科併設の病院である保険医療機関にあっては、院内での担当科からの情報提供に基づく口腔内装置治療に対する院内紹介を受けた場合に限り算定できる。
- 咬合床副子、滑面板を顎間固定装置として用いた場合は、区分番号M003に掲げる印象採得及び区分番号M005に掲げる装着の費用は1顎を単位として別に算定できる。
- 斜面板を製作する際の咬合採得は、斜面板の範囲に相当する歯数により区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.有床義歯」により算定する。
- 咬合挙上副子の装着後、咬合面にレジンを添加し調整した場合は1装置1回につき区分番号I017-2に掲げる床副子調整の「2 咬合挙上副子の場合」により算定する。
ただし、区分番号M006に掲げる咬合採得の費用は算定できない。
- 歯ぎしり治療の補助として咬合を挙上し、軋音の発生を防止するために、咬合床(アクチバトール式のもの)を製作するに当たり、印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のA.(2) 困難なもの」を、咬合採得を行った場合は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.の(2) 多数歯欠損」を、装着を行った場合は区分番号M005に掲げる装着の「2のB.の(2) 印象採得が困難なもの」により算定する。
- 歯ぎしりに対する咬合床(アクチバトール式のもの以外のもの)を製作するにあたり、区分番号M006に掲げる咬合採得の費用は所定点数に含まれ別に算定できないが、当該咬合床の製作に際し印象採得を行った場合は区分番号M003に掲げる印象採得の「2のA.の(1) 簡単なもの」により、装着を行った場合は区分番号M005に掲げる装着の「2のD.の(1) 印象採得が困難なもの」により算定する。
- 咬合床(アクチバトール式のもの)の製作後に患者の都合等により診療を中止した場合の請求については、第12部歯冠修復及び欠損補綴の歯冠修復物又は欠損補綴物の製作後診療を中止した場合の請求と同様とする。
- 睡眠時無呼吸症候群の治療法として、確定診断が可能な医科の保険医療機関等からの診療情報提供料の算定に基づく口腔内装置治療の依頼を受けて、咬合床(口腔内装置)の製作にあたり印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のロ連合印象」を、咬合採得は区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.の(3) 総義歯」を、装着を行った場合は区分番号M005に掲げる装着の「2のD.の(2) 印象採得が著しく困難なもの」により算定する。
ただし、確定診断が可能な医科歯科併設の病院である保険医療機関にあっては、院内での担当科からの情報提供に基づく口腔内装置治療に対する院内紹介を受けた場合に限り算定できる。
口腔内装置の装着時又は装着後1月以内に、適合を図るための調整等が必要となり、口腔内装置の調整を行った場合は、1口腔につき区分番号I017-2に掲げる床副子調整の「1 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床の場合」により算定する。また、睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置治療の紹介元保険医療機関からの情報提供に関する内容及び保険医療機関名等について診療録に記載するとともに情報提供に係る文書を添付すること。なお、医科歯科併設の病院である保険医療機関で算定した場合については、院内紹介を受けた情報提供の内容及び担当科名を診療録に記載するとともに、情報提供に係る文書を診療録に添付すること。
- 摂食機能療法に伴う舌接触補助床とは、脳血管疾患や口腔腫瘍等による摂食機能障害を有し、区分番号H001に掲げる摂食機能療法を現に算定している患者に対して、舌接触状態等を変化させて摂食・嚥下機能の改善を目的とするために装着する床又は有床義歯形態の補助床をいう。
- 舌接触補助床の製作にあたり印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のB.連合印象」を、咬合採得を行った場合は、区分番号M006に掲げる咬合採得の「2のB.(2) 多数歯欠損」を、装着を行った場合は、区分番号M005に掲げる装着の「2のB.の(2) 多数歯欠損」により算定する。なお、当該補助床の所定点数には、人工歯、鉤及びバー等の費用が含まれ、別に算定できない。
- 舌接触補助床の装着時又は装着後1月以内に、適合を図るための調整等が必要となり、補助床の調整を行った場合は、1口腔につき区分番号I017-2に掲げる床副子調整の「1 摂食機能療法に伴う舌接触補助床の場合」により算定する。
ページの先頭へ
I017-2 床副子調整(1口腔につき)
- 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床又は摂食機能療法に伴う舌接触補助床の場合…120点
- 咬合挙上副子の場合…220点
- 1については、新たに製作した睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床及び摂食機能療法に伴う舌接触補助床の装着時及び装着後1月以内に、当該咬合床又は補助床の製作を行った保険医療機関において適合を図るための調整を行った場合に、1回に限り算定する。
- 同一の患者について1月以内に床副子調整を算定すべき調整を2回以上行った場合においては、床副子調整は1回とし、第1回の調整を行ったときに算定する。
I017-2 床副子調整
- 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床又は摂食機能療法に伴う舌接触補助床の装着を行った後、適合を図るための調整等が必要となり、装着後1月以内に咬合床又は補助床の調整を行った場合は、1口腔1回に限り「1 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床又は摂食機能療法に伴う舌接触補助床の場合」により算定する。
- 咬合挙上副子を装着後、咬合面にレジンを添加し調整した場合は1口腔1回につき「2 咬合挙上副子の場合」により算定する。なお、咬合挙上副子の調整の費用は、月1回に限り算定できる。
- 「1 睡眠時無呼吸症候群の治療法としての咬合床又は摂食機能療法に伴う舌接触補助床の場合」及び「2 咬合挙上副子の場合」において調整を行った場合には、診療録に調整部位、調整方法等を記載した場合に限り算定できる。
ページの先頭へ
I017-3 顎外固定
- 簡単なもの…600点
- 困難なもの…1,500点
I017-3 顎外固定
- 「1 簡単なもの」とは、おとがい帽を用いて顎外固定を行った場合をいう。
- 「2 困難なもの」とは、顎骨骨折の際に即時重合レジン、ギプス包帯等で顎外固定を行った場合又は歯科領域における習慣性顎関節脱臼の処置に際して顎帯による牽引又は固定を行った場合をいう。
ページの先頭へ
I018 歯周治療用装置
- 冠形態のもの(1歯につき)…50点
- 床義歯形態のもの(1装置につき)…750点
- 歯周組織検査の結果、区分番号J063の3に掲げる歯肉切除手術、区分番号J063の4に掲げる歯肉剥離掻爬手術又は区分番号J063の5に掲げる歯周組織再生誘導手術を行った場合に算定する。
- 印象採得、特定保険医療材料等の費用は、所定点数に含まれるものとする。
I018 歯周治療用装置
- 歯周治療用装置とは、重度の歯周病で長期の治療期間が予測される歯周病の患者に対して、治療中の咀嚼機能の回復及び残存歯への咬合の負担の軽減等を目的とするために装着する冠形態又は床義歯形態の装置をいう。
- 「注1」の「歯周組織検査」とは、一連の歯周基本治療が終了した後、区分番号J063に掲げる歯周外科手術の「3 歯肉切除手術」、「4 歯肉剥離掻爬手術」又は「5 歯周組織再生誘導手術」の要否を診断するために行われる区分番号D002に掲げる歯周組織検査の「2 歯周精密検査」をいう。
- 冠形態のものを連結してブリッジタイプの装置を製作した場合は、ポンティック(ダミー)部分は1歯につき「1 冠形態のもの」の所定点数により算定する。
- 歯周治療用装置の所定点数には、印象採得、咬合採得、装着、調整指導、修理等の基本的な技術料及び床義歯型の床材料料等の基本的な保険医療材料料は所定点数に含まれ別に算定できない。なお、設計によって歯周治療用装置に付加される部分、すなわち人工歯、鉤及びバー等の費用については別途算定できる。
ページの先頭へ
I019 歯冠修復物又は補綴物の除去(1歯につき)
- 簡単なもの…15点
- 困難なもの…30点
- 根管内ポストを有する鋳造体の除去…50点
I019 歯冠修復物又は補綴物の除去
- 歯冠修復物又は補綴物の除去において、除去の費用を算定できる歯冠修復物又は補綴物は、歯冠継続歯及び第12部に掲げる充填、鋳造歯冠修復、帯環金属冠、ジャケット冠、支台築造であり、仮封セメント、ストッピング、テンポラリークラウン、リテーナー等は含まれない。なお、同一の歯牙について2個以上の歯冠修復物(支台築造を含む。)又は欠損補綴物の除去を一連に行った場合においては主たる、歯冠修復物(支台築造を含む。)又は欠損補綴物の除去に対する所定点数のみを算定する。
- ポンティック(ダミー)及び歯冠継続歯破損の場合において、その一部の人工歯を撤去することにより修理可能な場合又は有床義歯の鉤を除去し調整を行うことにより義歯調整の目的が達成される場合に限り、所定点数を算定できる。
- セメントの除去料は算定できない。
- 鉤歯の抜歯後あるいは鉤の破損等のために不適合となった鉤を連結部から切断した場合には、修理又は床裏装を前提としても除去料を算定する。
- 「2 困難なもの」の「困難なもの」とは、全部鋳造冠、当該歯牙が急性の歯髄炎若しくは歯根膜炎に罹患している場合であって、患者が苦痛を訴えるため除去が困難な鋳造歯冠修復物の除去をいう。
- 「2 困難なもの」により算定するものは、(5)の他、次のものをいう。
- 金属ピンの撤去(1本につき)
- 滑面板の撤去
- 整復装置の撤去(3分の1顎につき)
- ポンティック(ダミー)のみの除去(切断部位1箇所につき)
- 歯冠修復物が連結して装着されている場合において、破損等のため連結部分を切断しなければ、一部の歯冠修復物を除去できないときの切断ヘ歯間に嵌入した有床義歯の除去に際し、除去が著しく困難なため当該義歯を切断して除去を行った場合
- 「3 根管内ポストを有する鋳造体の除去」の「根管内ポストを有する鋳造体」とは、歯根の長さの3分の1以上のポストにより根管内に維持を求めるために製作された鋳造体をいう。
- 根管内ポストを有する鋳造体の歯冠部が破折し、ポストのみを根管内に残留する状態にある鋳造体の除去についても、本区分の所定点数により算定する。
ページの先頭へ
I020 暫間固定装置の除去(1装置につき) 30点
ページの先頭へ
I021 根管内異物除去(1歯につき) 150点
I021 根管内異物除去
- 当該費用を算定できる異物とは、根管内で破折したため除去が著しく困難なもの(リーマー等)をいう。
- 当該医療機関において行われた治療に基づく異物について除去を行った場合においては、当該点数を算定することはできない。
ページの先頭へ
I022 有床義歯床下粘膜調整処置(1顎につき) 110点
I022 有床義歯床下粘膜調整処置(1顎につき)
旧義歯が不適合で床裏装や再製が必要とされる場合に、床裏装や再製に着手した日以前において、有床義歯床下粘膜異常に対してそれを調整するために、旧義歯を調整しながら、粘膜調整材を用い有床義歯床下粘膜調整を行った場合は、当該義歯の調整を含めて、1顎1回につき算定する。なお、当該点数を算定している期間においては、区分番号B013の2に掲げる有床義歯管理料及びB013-2に掲げる有床義歯調整管理料は算定しない。
ページの先頭へ
I023 心身医学療法
- 入院中の患者…150点
- 入院中の患者以外の患者
- 初診時…110点
- 再診時…80点
- 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日において心身医学療法を行った場合は、診療に要した時間が30分を超えたときに限り算定する。
- 入院中の患者については、入院の日から起算して4週間以内の期間に行われる場合にあっては週2回を、入院の日から起算して4週間を超える期間に行われる場合にあっては週1回をそれぞれ限度として算定する。
- 入院中の患者以外の患者については、初診日から起算して4週間以内の期間に行われる場合にあっては週2回を、初診日から起算して4週間を超える期間に行われる場合にあっては週1回をそれぞれ限度として算定する。
- 20歳未満の患者に対して心身医学療法を行った場合は、所定点数に所定点数の100分の100に相当する点数を加算する。
I023 心身医学療法
- 「心身医学療法」とは、心因性疾患を有する歯科領域の患者について、確定診断が可能な医科の保険医療機関からの診療情報提供料の算定に基づく歯科口腔領域に係る心因性疾患の治療の依頼(医科歯科併設の保険医療機関であって心因性疾患を有する歯科領域の患者について、確定診断が可能な医科診療科が設置されている場合は、院内紹介に係る文書に基づく紹介)を受けて、確定診断が可能な医科保険医療機関と連携して治療計画を策定し、当該治療計画に基づき身体的傷病と心理・社会的要因との関連を明らかにするとともに、当該患者に対して心理的影響を与えることにより、症状の改善又は傷病からの回復を図る自律訓練法等をいう。
- 心身医学療法は、当該療法に習熟した歯科医師によって確定診断が可能な医科の保険医療機関と連携して行われた場合に算定する。
- 初診時には診療時間が30分を超えた場合に限り算定できる。この場合において診療時間とは、歯科医師自らが患者に対して行う問診、理学的所見(視診、聴診、打診及び触診)及び当該心身医学療法に要する時間をいい、これら以外の診療に要する時間は含まない。なお、初診時に心身医学療法を算定する場合にあっては、診療報酬明細書の摘要欄に当該診療に要した時間を記載する。
- 心身医学療法を算定する場合にあっては、診療報酬明細書の傷病名欄において、心身症による当該身体的傷病の傷病名の次に「(心身症)」と記載し、摘要欄には確定診断を行った医科の保険医療機関名(医科歯科併設の保険医療機関であって心因性疾患を有する歯科領域の患者について、確定診断が可能な医科診療科が設置されている場合は、確定診断を行った診療科名)、紹介年月日、治療の内容、実施時刻(開始時刻と終了時刻)を記載すること。
例「舌痛症(心身症)」
- 心身医学療法を行った場合は、確定診断が可能な医科の保険医療機関からの診療情報提供料に基づく文書(医科歯科併設の保険医療機関であって心因性疾患を有する歯科領域の患者について、確定診断が可能な医科診療科が設置されている場合は、院内紹介に係る文書)を添付するとともに、治療の方法、内容、実施時刻(開始時刻と終了時刻)を診療録に記載する。
- 入院の日及び入院の期間の取扱いについては、入院基本料の取扱いの例による。
- 入院精神療法、通院精神療法又は標準型精神分析療法を算定している患者については、心身医学療法は算定できない。
ページの先頭へ
I024 鼻腔栄養(1日につき) 60点
ページの先頭へ
I025 酸素吸入(1日につき) 65点
- 使用した精製水の費用は、所定点数に含まれるものとする。
- 人工呼吸と同時に行った酸素吸入の費用は、人工呼吸の所定点数に含まれるものとする。
ページの先頭へ
I026 高気圧酸素治療(1日につき) 200点
I026 高気圧酸素治療(1日につき)
- 高気圧酸素治療は、次の疾患に対して行う場合に限り、1日につき所定点数を算定する。
- 放射線又は抗癌剤治療と併用される悪性腫瘍
- 難治性潰瘍を伴う末梢循環障害
- 皮膚移植又は皮弁移植
- 口腔・顎・顔面領域の慢性難治性骨髄炎又は放射線壊死
- 2絶対気圧以上の治療圧力が1時間に満たないものについては、1日につき区分番号I025に掲げる酸素吸入により算定する。
- 高気圧酸素治療を行うに当たっては、関係学会より留意事項が示されているので、これらの留意事項を十分参考とすべきものである。
- 高気圧酸素療法と人工呼吸を同一日に行った場合は、主たるものの所定点数のみにより算定する。
- 高気圧酸素治療に使用した酸素及び窒素の費用については、区分番号I082に掲げる酸素加算により算定する。
ページの先頭へ
I027 人工呼吸
- 30分までの場合…242点
- 30分を超えて5時間までの場合…242点に30分又はその端数を増すごとに50点を加算して得た点数
- 5時間を超えた場合(1日につき)…819点
注 使用した精製水の費用及び人工呼吸と同時に行う呼吸心拍監視、経皮的動脈血酸素飽和度測定若しくは非観血的連続血圧測定又は酸素吸入の費用は、所定点数に含まれるものとする。
ページの先頭へ
I028 術後専門的口腔衛生処置(1口腔につき) 80点
注 区分番号J016、J018、J031、J032、J035、J036、J038、J039、J040、J041、J042、J043、J068、J069、J070、J070-2、J072、J075、J076又はJ087に掲げる手術を行った入院患者であって、術後感染症、術後肺炎等の発現のおそれがあるものに対して、当該患者が入院する保険医療機関に属する歯科衛生士が、専門的口腔清掃を行った場合に、当該手術を行った日の属する月から起算して2月以内の期間において、月1回に限り算定する。
I028 術後専門的口腔衛生処置(1口腔につき)
- 術後専門的口腔衛生処置は、「注」に規定する手術を行った入院患者であって、術後感染症、術後肺炎等の発現のおそれがあるものに対して、主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、当該患者の口腔の衛生状態にあわせて、口腔清掃用具等を用いて歯面、舌、口腔粘膜等の専門的な口腔清掃又は機械的歯面清掃を行った場合をいう。
- 主治の歯科医師は、術後専門的口腔衛生処置に関し、歯科衛生士に指示した内容を診療録に記載すること。また、当該処置を行った歯科衛生士は、歯科衛生士業務記録簿に当該処置内容を記録すること。
ページの先頭へ
前のページへ次のページへ