(生化学的検査(Ⅰ))
D007 血液化学検査
- 総ビリルビン、直接ビリルビン、総蛋白、アルブミン、尿素窒素(BUN)、クレアチニン、尿酸、アルカリホスファターゼ、コリンエステラーゼ(ChE)、γ-グルタミールトランスペプチダーゼ(γ-GT)、中性脂肪、ナトリウム及びクロール、カリウム、カルシウム、マグネシウム、膠質反応、クレアチン、グルコース、乳酸脱水素酵素(LD)、酸ホスファターゼ、エステル型コレステロール、アミラーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、クレアチン・ホスホキナーゼ(CK)、アルドラーゼ、遊離コレステロール、鉄、試験紙法・アンプル法・固定化酵素電極による血中ケトン体・糖・クロール検査…11点
- リン脂質…15点
- 遊離脂肪酸…16点
- HDL-コレステロール、前立腺酸ホスファターゼ、P及びHPO4、総コレステロール、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT) …17点
- LDL-コレステロール、蛋白分画…18点
- 銅…23点
- リパーゼ…24点
- イオン化カルシウム…26点
- マンガン…27点
- ムコ蛋白…29点
- ケトン体、不飽和鉄結合能(UIBC)、総鉄結合能(TIBC)…31点
- アデノシンデアミナーゼ…32点
- グアナーゼ…35点
- リポプロテイン…45点
- 有機モノカルボン酸、胆汁酸、アルカリホスファターゼ・アイソザイム、アミラーゼ・アイソザイム、γ-GT・アイソザイム、乳酸脱水素酵素・アイソザイム、重炭酸塩…48点
- AST・アイソザイム…49点
- アンモニア、リポ蛋白分画(アガロース法)…50点
- CK・アイソザイム、グリコアルブミン…55点
- コレステロール分画…57点
- カタラーゼ、ケトン体分画…60点
- レシチン・コレステロール・アシルトランスフェラーゼ(L-CAT)…70点
- G-6-PDH、リポ蛋白分画(ポリアクリルアミドディスク電気泳動法)、1,5-アンヒドロ-D-グルシトール(1,5AG)、グリココール酸…80点
- CK-MB…90点
- 膵分泌性トリプシンインヒビター(PSTI)、乳酸脱水素酵素・アイソザイム1型、アポリポ蛋白…95点
- シスチンアミノペプチダーゼ(CAP)…100点
- ヘパリン、リポ蛋白(a) …110点
- 心筋トロポニンI、シアル化糖鎖抗原KL-6、フェリチン、アルコール、ペントシジン、イヌリン…120点
- サーファクタントプロテインA(SP-A)、心筋トロポニンT(定性、定量)、ガラクトース、アルミニウム、シスタチンC …130点
- サーファクタントプロテインD(SP-D)…140点
- 血液ガス分析、亜鉛、ミオグロビン、ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)、P-Ⅲ-P、Ⅳ型コラーゲン、アルブミン非結合型ビリルビン、ピルビン酸キナーゼ(PK)…150点
注 血液ガス分析については、当該保険医療機関内で行った場合に算定する。
- アンギオテンシンⅠ転換酵素(ACE)、Ⅳ型コラーゲン・7S、ビタミンB12…160点
- 葉酸…170点
- アルカリホスファターゼ・アイソザイム(ポリアクリルアミドディスク電気泳動法)…180点
- アセトアミノフェン、腟分泌液中インスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1)、ヒアルロン酸、心室筋ミオシン軽鎖I…190点
- レムナント様リポ蛋白(RLP)コレステロール、トリプシン、MDA-LDL…200点
- 赤血球コプロポルフィリン、膵ホスホリパーゼA2(膵PLA2)…210点
- リポ蛋白リパーゼ、肝細胞増殖因子(HGF)、CKアイソフォーム、プロリルヒドロキシラーゼ(PH)…230点
- 2,5-オリゴアデニル酸合成酵素活性、腟分泌液中α-フェトプロテイン…250点
- ビタミンB1 …270点
- 赤血球プロトポルフィリン、ビタミンB2 …280点
- プロカルシトニン(PCT)…320点
- ビタミンC …330点
- 1,25ジヒドロキシビタミンD3(1,25(OH)2D3)…400点
注 患者から1回に採取した血液を用いて本区分の1から9までに掲げる検査を5項目以上行った場合は、所定点数にかかわらず、検査の項目数に応じて次に掲げる点数により算定する。
- 5項目以上7項目以下…95点
- 8項目又は9項目…104点
- 10項目以上…123点
注 入院中の患者について算定した場合は、初回に限り20点を加算する。
D007 血液化学検査
- 抱合型ビリルビンを測定した場合は、「1」の直接ビリルビンの所定点数を算定する。
- 「1」のナトリウム及びクロールについては、両方を測定した場合も、いずれか一方のみを測定した場合も、同一の所定点数により算定する。
- 「1」のカルシウム及び「8」のイオン化カルシウムを同時に測定した場合には、いずれか一方についてのみ所定点数を算定する。
- 「1」の膠質反応については、反応の種類ごとに所定点数を算定する。
なお、次に掲げる検査については、膠質反応又は膠質反応に類似した検査としてこの項により所定点数を算定できる。
- 硫酸亜鉛試験(クンケル反応)(ZTT)
- チモール混濁反応(TTT)
- 直接比色法による総鉄結合能(TIBC)及び不飽和鉄結合能(UIBC)は「1」の鉄に準じて算定する。直接比色法による総鉄結合能(TIBC)、直接比色法による不飽和鉄結合能(UIBC)、「11」の総鉄結合能(TIBC)と「11」の不飽和鉄結合能(UIBC)を同時に実施した場合は、主たる点数を算定する。
- 「4」のHDL―コレステロール、「4」の総コレステロール及び「5」のLDL―コレステロールを併せて測定した場合は、主たるもの2つの所定点数を算定する。
- 「4」のP及びHPO4については、両方を測定した場合も、いずれか一方のみを測定した場合も、同一の所定点数により算定する。
- 「5」の蛋白分画、「1」の総蛋白及びアルブミンを併せて測定した場合は、主たるもの2つの所定点数を算定する。
- 「9」のマンガンは、1月以上(胆汁排泄能の低下している患者については2週間以上)高カロリー静脈栄養法が行われている患者に対して、3月に1回に限り算定することができる。
- 「11」のケトン体及び「20」のケトン体分画の検査を併せて実施した場合は、ケトン体分画の所定点数のみ算定する。
- 「15」の有機モノカルボン酸については、グルタチオン、乳酸、ピルビン酸及びα-ケトグルタール酸の各物質の測定を行った場合に、それぞれの測定ごとに所定点数を算定する。
- 「15」のアルカリフォスファターゼ・アイソザイムは、アガロース電気泳動法によって、一連の検査によって同時に、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)を測定した場合には、「15」のアミラーゼ・アイソザイムをさらに加算する。ただし、区分番号「D008」内分泌化学検査の「14」の骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)と併せて実施した場合には、当該加算は算定できない。
- 同一検体について「15」の重炭酸塩及び「30」の血液ガス分析の検査を併せて行った場合は、血液ガス分析の所定点数のみ算定する。
- 「18」のグリコアルブミンは、HPLC(2カラム)、HPLC(1カラム)-発色法、アフィニティークロマトグラフィー・免疫比濁法によるグリコアルブミン測定装置を用いて測定した場合、EIA法又は酵素法により測定した場合に所定点数を算定する。
- 区分番号「D005」血液形態・機能検査の「9」のヘモグロビンA1c(HbA1c)、本区分「18」のグリコアルブミン又は「22」の1,5アンヒドロ-D-グルシトール(1,5AG)のうちいずれかを同一月中に合わせて2回以上実施した場合は、月1回に限り主たるもののみ算定する。ただし、妊娠中の患者、1型糖尿病患者、経口血糖降下薬の投与を開始して6月以内の患者、インスリン治療を開始して6月以内の患者等については、いずれか1項目を月1回に限り別に算定できる。
- 肝胆道疾患の診断の目的で尿中硫酸抱合型胆汁酸測定を酵素法により実施した場合は、「19」のコレステロール分画に準じて算定する。ただし、「15」の胆汁酸を同時に測定した場合には、いずれか一方の所定点数のみを算定する。
- 「24」の膵分泌性トリプシンインヒビター(PSTI)と「35」のトリプシンを同時に実施した場合は、いずれか一方の所定点数を算定する。
- 「24」の乳酸脱水素酵素・アイソザイム1型は酵素学的阻害法による。
- 「24」のアポリポ蛋白は、AⅠ、AⅡ、B、CⅡ、CⅢ及びEのうち3項目以上測定した場合に、所定点数を算定する。
- 「26」のヘパリンの血中濃度測定においては、同一の患者につき1月以内に当該検査を2回以上行った場合においては、算定は1回とし、第1回の測定を行ったときに算定する。
- 「27」のシアル化糖鎖抗原KL-6、「28」のサーファクタントプロテインA(SPA)及び「29」のサーファクタントプロテインD(SP-D)のうちいずれか複数を実施した場合は、主たるもののみ算定する。シアル化糖鎖抗原KL-6は、EIA法、ECLIA法又はラテックス凝集比濁法により、サーファクタントプロテインA(SP-A)及びサーファクタントプロテインD(SP-D)は、EIA法による。
- 「27」の心筋トロポニンIと「28」の心筋トロポニンT(定性、定量)を同一月に併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「27」のペントシジンは、「1」の尿素窒素(BUN)又は「1」のクレアチニンにより腎機能低下(糖尿病性腎症によるものを除く。)が疑われた場合に、3月に1回に限り算定できる。ただし、「28」のシスタチンCを併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「26」のリポ蛋白(a)は、3月に1回を限度として算定できる。
- 「27」のイヌリンは、「1」の尿素窒素(BUN)又は「1」のクレアチニンにより腎機能低下が疑われた場合に、6月に1回に限り算定できる。ただし、「1」のクレアチニン(腎クリアランス測定の目的で行い、血清及び尿を同時に測定する場合に限る。)を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- シスタチンC
- 「28」のシスタチンCは、EIA法、ラテックス凝集比濁法、金コロイド凝集法又はネフェロメトリー法により実施した場合のみ算定できる。
- シスタチンCは、「1」の尿素窒素(BUN)又は「1」のクレアチニンにより腎機能低下が疑われた場合に、3月に1回に限り算定できる。ただし、「27」のペントシジンを併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「30」の血液ガス分析の所定点数には、ナトリウム、カリウム、クロール、pH、PO2、PCO2及びHCO3-の各測定を含むものであり、測定項目数にかかわらず、所定点数により算定する。なお、同時に行ったヘモグロビンについては算定しない。
- 「30」の血液ガス分析は当該検査の対象患者の診療を行っている保険医療機関内で実施した場合にのみ算定できるものであり、委託契約等に基づき当該保険医療機関外で実施された検査の結果報告を受けるのみの場合は算定できない。ただし、委託契約等に基づき当該保険医療機関内で実施された検査について、その結果が当該保険医療機関に速やかに報告されるような場合は、所定点数により算定する。
なお、在宅酸素療法を実施している入院施設を有しない診療所が、緊急時に必要、かつ、密接な連携を取り得る入院施設を有する他の保険医療機関において血液ガス分析を行う場合であって、採血後、速やかに検査を実施し、検査結果が速やかに当該診療所に報告された場合にあっては算定できるものとする。
- 「30」のヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)はELISA法、免疫クロマト法、ラテックス免疫比濁法又はラテックス凝集法により、急性心筋梗塞の診断を目的に用いた場合のみ算定する。
ただし、ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)と「30」のミオグロビンを併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「30」のⅣ型コラーゲン又は「31」のⅣ型コラーゲン・7Sは、「37」のプロリルヒドロキシラーゼ(PH)又は「30」のP-Ⅲ-Pと併せて行った場合には、一方の所定点数のみ算定する。
- 「30」のアルブミン非結合型ビリルビンは、診察及び他の検査の結果から、核黄疸に進展するおそれがある新生児である患者に対して、生後2週間以内に経過観察を行う場合に算定する。
- 「33」のアルカリホスファターゼ・アイソザイム(ポリアクリルアミドディスク電気泳動法)及び区分番号「D008」内分泌学的検査の「14」の骨型アルカリホスファターゼ(BAP)を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「34」のアセトアミノフェンは、同一の患者につき1月以内に2回以上行った場合は、第1回の測定を行ったときに1回に限り算定する。
- 腟分泌液中インスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1)
- 「34」の腟分泌液中インスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1)は、免疫クロマト法により、破水の診断のために妊娠満22週以上満37週未満の者を対象として測定した場合のみ算定する。
- 「34」の腟分泌液中インスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1)及び区分番号「D015」血漿蛋白免疫学的検査の「19」の頸管腟分泌液中癌胎児性フィブロネクチンを併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「34」の心室筋ミオシン軽鎖Iは、同一の患者につき同一日に当該検査を2回以上行った場合は、1回のみ算定する。
- 「34」のヒアルロン酸は、サンドイッチバインディングプロテインアッセイ法、125Iによる競合法を用いたバインディングプロテインアッセイ法、LA法(測定機器を用いるもの)又はLBA法による。
ただし、本検査は慢性肝炎の患者に対して、慢性肝炎の経過観察及び肝生検の適応の確認を行う場合に算定できる。
- 「35」のレムナント様リポ蛋白(RLP)コレステロールは免疫吸着法-酵素法又は酵素法により実施し、3月に1回を限度として算定できる。
- 「35」のMDA-LDLは、冠動脈疾患既往歴のある糖尿病患者で、冠動脈疾患発症に関する予後予測の補助の目的で血清中のMDA-LDLを測定する場合に3月に1回に限り算定できる。ただし、糖尿病患者の経皮的冠動脈形成術治療時に、治療後の再狭窄に関する予後予測の目的で測定する場合、上記と別に術前1回に限り算定できる。
- 「37」のリポ蛋白リパーゼは、高トリグリセライド血症及びLPL欠損症が疑われる場合の鑑別のために測定した場合のみ算定できる。また、ヘパリン負荷が行われた場合、投与したへパリンは区分番号「D500」の薬剤として算定できるが、注射料は算定できない。
- 「37」の肝細胞増殖因子(HGF)はELISA法により、肝炎にて劇症化が疑われる場合又は劇症肝炎の経過観察に用いた場合のみ算定する。
- 「37」のCKアイソフォームは、免疫阻害法により実施し、同時に測定される「1」のクレアチン・ホスホキナーゼ(CK)の費用は別に算定できない。
- 「38」の2,5-オリゴアデニル酸合成酵素活性は、ウイルス血症を伴う慢性活動性肝炎患者のインターフェロン製剤の投与量及び治療効果の判定に用いた場合に算定する。
- 「38」の腟分泌液中α-フェトプロテインは色素免疫測定法により、破水の診断のために妊娠満22週以上満37週未満の者を対象として実施した場合に算定する。
- 「41」のプロカルシトニン(PCT)は、敗血症(細菌性)を疑う患者を対象として測定した場合に算定できる。ただし、区分番号「D012」感染症免疫学的検査の「27」のエンドトキシン検査を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
- 「43」の1,25ジヒドロキシビタミンD3(1,25(OH)2D3)は、ラジオレセプターアッセイ法、RIA法又はELISA法により、慢性腎不全、特発性副甲状腺機能低下症、偽性副甲状腺機能低下症、ビタミンD依存症Ⅰ型若しくは低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病の診断時又はそれらの疾患に対する活性型ビタミンD3剤による治療中に測定した場合にのみ算定できる。なお、活性型ビタミンD3剤による治療開始後1月以内においては2回を限度とし、その後は3月に1回を限度として算定する。
- 血液化学検査の注に掲げる検査と併せて、血液化学検査の注に掲げる検査を準用することが認められている検査を行った場合は、当該検査も注に掲げる項目数の算定に含める。
- 血液化学検査の注のハの注に規定する10項目以上の包括点数を算定する場合の入院時初回加算は、入院時に初めて行われる検査は項目数が多くなることにかんがみ、血液化学検査の注に掲げる検査を10項目以上行った場合に、入院時初回検査に限り20点を加算するものであり、入院後初回の検査以外の検査において10項目以上となった場合にあっては、当該加算点数は算定できない。また、基本的検体検査実施料を算定している場合にあっても、当該加算点数は算定できない。
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