A223-2 栄養サポートチーム加算(週1回) 200点
注 栄養管理体制その他の事項につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、栄養管理を要する患者として別に厚生労働大臣が定める患者に対して、当該保険医療機関の保険医、看護師、薬剤師、管理栄養士等が共同して必要な診療を行った場合に、当該患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)のうち、栄養サポートチーム加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、週1回に限り所定点数に加算する。ただし、この場合において、区分番号B001の10に掲げる入院栄養食事指導料、区分番号B001の11に掲げる集団栄養食事指導料及び区分番号B001-2-3に掲げる乳幼児育児栄養指導料は別に算定できない。
A223-2 栄養サポートチーム加算
- 栄養サポートチーム加算は、栄養障害の状態にある患者や栄養管理をしなければ栄養障害の状態になることが見込まれる患者に対し、患者の生活の質の向上、原疾患の治癒促進加算及び感染症等の合併症予防等を目的として、栄養管理に係る専門的知識を有した多職種からなるチーム(以下「栄養サポートチーム」という。)が診療することを評価したものである。
- 栄養サポートチーム加算は、当該加算を算定できる病棟に入院している患者であって、区分番号A233に掲げる栄養管理実施加算を算定している患者のうち、次のAからDのいずれかに該当する者について算定できる。
- 栄養管理実施加算に係る栄養スクリーニングの結果、血中アルブミン値が3.0g/dl以下であって、栄養障害を有すると判定された患者
- 経口摂取又は経腸栄養への移行を目的として、現に静脈栄養法を実施している患者
- 経口摂取への移行を目的として、現に経腸栄養法を実施している患者
- 栄養サポートチームが、栄養治療により改善が見込めると判断した患者
- 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。
- 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、栄養状態を改善させ、また、必要に応じて経口摂取への円滑な移行を促進することが必要である。
- 栄養状態の改善に係るカンファレンス及び回診が週1回程度開催されており、栄養サポートチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師等が参加している。
- カンファレンス及び回診の結果を踏まえて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師等と共同の上で、別紙様式5の2又はこれに準じた栄養治療実施計画を作成し、その内容を患者等に説明の上交付するとともに、その写しを診療録に添付する。
- 栄養治療実施計画に基づいて適切な治療を実施し、適宜フォローアップを行う。
- 治療終了時又は退院・転院時に、治療結果の評価を行い、それを踏まえてチームで終了時指導又は退院時等指導を行い、その内容を別紙様式5の2又はこれに準じた栄養治療実施報告書として記録し、その写しを患者等に交付するとともに診療録に添付する。
- 当該患者の退院・転院時に、紹介先保険医療機関等に対して診療情報提供書を作成した場合は、当該報告書を添付する。
- 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、当該保険医療機関における栄養管理体制を充実させるとともに、当該保険医療機関において展開されている様々なチーム医療の連携を図ることが必要である。
- 現に当該加算の算定対象となっていない患者の診療を担当する保険医、看護師等からの相談に速やかに応じ、必要に応じて栄養評価等を実施する。
- 褥瘡対策チーム、感染対策チーム、緩和ケアチーム、摂食・嚥下対策チーム等、当該保険医療機関において活動している他チームとの合同カンファレンスを、必要に応じて開催し、患者に対する治療及びケアの連携に努めること。
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→施設基準の通知
栄養サポートチーム加算の施設基準等
- 栄養サポートチーム加算の施設基準
- 栄養管理に係る診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
- 当該加算の対象患者について栄養治療実施計画を作成するとともに、当該患者に対して当該計画が文書により交付され、説明がなされるものであること。
- 当該患者の栄養管理に係る診療の終了時に栄養治療実施報告書を作成するとともに、当該患者に対して当該報告書が文書により交付され、説明がなされるものであること。
- 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されていること。
- 栄養サポートチーム加算の対象患者
栄養障害の状態にある患者又は栄養管理を行わなければ栄養障害の状態になることが見込まれる患者であって、栄養管理実施加算を算定しているものであること。
第19の2 栄養サポートチーム加算
1 栄養サポートチーム加算に関する施設基準
当該保険医療機関内に、以下から構成される栄養管理に係るチーム(以下「栄養サポートチーム」という。)が設置されていること。また、以下のうちのいずれか1人は専従であること。
- 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤医師
- 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師
- 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤薬剤師
- 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤管理栄養士
なお、AからDのほか、歯科医師、歯科衛生士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、言語聴覚士が配置されていることが望ましい。
- 1.のAにおける栄養管理に係る所定の研修とは、医療関係団体等が実施する栄養管理のための専門的な知識・技術を有する医師の養成を目的とした10時間以上を要する研修であること。なお、当該研修には、次の内容を含むものであること。
- 栄養不良がもたらす影響
- 栄養評価法と栄養スクリーニング
- 栄養補給ルートの選択と栄養管理プランニング
- 中心静脈栄養法の実施と合併症及びその対策
- 末梢静脈栄養法の実施と合併症及びその対策
- 経腸栄養法の実施と合併症及びその対策
- 栄養サポートチームの運営方法と活動の実際
- 1.のB、C及びDにおける栄養管理に係る所定の研修とは、次の事項に該当する研修であること。
- 医療関係団体等が認定する教育施設において実施され、40時間以上を要し、当該団体より修了証が交付される研修であること。
- 栄養管理のための専門的な知識・技術を有する看護師、薬剤師及び管理栄養士等の養成を目的とした研修であること。なお、当該研修には、次の内容を含むものであること。
- 栄養障害例の抽出・早期対応(スクリーニング法)
- 栄養薬剤・栄養剤・食品の選択・適正使用法の指導
- 経静脈栄養剤の側管投与法・薬剤配合変化の指摘
- 経静脈輸液適正調剤法の取得
- 経静脈栄養のプランニングとモニタリング
- 経腸栄養剤の衛生管理・適正調剤法の指導
- 経腸栄養・経口栄養のプランニングとモニタリング
- 簡易懸濁法の実施と有用性の理解
- 栄養療法に関する合併症の予防・発症時の対応
- 栄養療法に関する問題点・リスクの抽出
- 栄養管理についての患者・家族への説明・指導
- 在宅栄養・院外施設での栄養管理法の指導
- 1.のB、C又はDに規定される従事者のうち、専従者でない従事者については、当該従事者が平成23年3月31日までに研修を修了する見込みである旨を届け出ることで差し支えない。当該保険医療機関が複数の栄養サポートチームを有する場合も、各チームにつき、同様の取り扱いとする。なお、当該研修を修了していない従事者が研修を修了した際には、改めて修了した旨を届け出ること。
- 当該保険医療機関において、栄養サポートチームが組織上明確に位置づけられていること。
- 算定対象となる病棟の見やすい場所に栄養サポートチームによる診療が行われている旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がなされていること。
- 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されていること。当該体制については、第1の1の5.と同様であること。
2 届出に関する事項
栄養サポートチーム加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式34の2及び様式13の2を用いること。なお、当該加算の届出については実績を要しない。
また、毎年4月において、前年度における病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画の成果を評価するため、別添7の様式13の2により届け出ること。別添7の様式13の2については、病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に関して効果評価を行うために記載を求めるものであるが、効果評価のための指標については、さらに多面的な指標を用いる可能性があり、また、
病院勤務医の勤務時間や当直回数等については、今後、報告を求める可能性があるため、各病院は勤務医ごとに把握し、その記録を2年間は保管すること。
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