施設基準
第八 入院基本料等加算の施設基準等
二十三 緩和ケア診療加算の施設基準等
- (1) 緩和ケア診療加算の施設基準
- イ 緩和ケア診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
- ロ 当該体制において、緩和ケアに関する研修を受けた医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、医師又は歯科医師)が配置されていること(当該保険医療機関において緩和ケア診療加算を算定する悪性腫瘍の患者に対して緩和ケアを行う場合に限る。)。
- ハ がん診療連携の拠点となる病院若しくは財団法人日本医療機能評価機構(平成七年七月二十七日に財団法人日本医療機能評価機構という名称で設立された法人をいう。以下同じ。)等が行う医療機能評価を受けている病院又はこれらに準ずる病院であること。
- (2) 緩和ケア診療加算の注2に規定する厚生労働大臣が定める地域
- 別表第六の二に掲げる地域
- (3) 緩和ケア診療加算の注2に規定する施設基準
- イ 一般病棟入院基本料(七対一入院基本料及び十対一入院基本料を除く。)を算定する病棟を有する病院(特定機能病院、許可病床数が二百床以上の病院及び診療報酬の算定方法第一号ただし書に規定する別に厚生労働大臣が指定する病院の病棟を有する病院を除く。)であること。
- ロ 緩和ケア診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
- ハ 当該体制において、緩和ケアに関する研修を受けた医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、医師又は歯科医師)が配置されていること(当該保険医療機関において緩和ケア診療加算を算定する悪性腫瘍の患者に対して緩和ケアを行う場合に限る。)。
- 二 がん診療連携の拠点となる病院若しくは財団法人日本医療機能評価機構等が行う医療機能評価を受けている病院又はこれらに準ずる病院であること。
第14 緩和ケア診療加算
- 1 緩和ケア診療加算に関する施設基準
- (1)当該保険医療機関内に、以下の4名から構成される緩和ケアに係る専従のチーム(以下「緩和ケアチーム」という。)が設置されていること。
- ア 身体症状の緩和を担当する常勤医師
- イ 精神症状の緩和を担当する常勤医師
- ウ 緩和ケアの経験を有する常勤看護師
- エ 緩和ケアの経験を有する薬剤師
また、緩和ケア診療加算の注2に規定する点数を算定する場合には、以下の4名から構成される専任の緩和ケアチームが設置されていること。- ア 身体症状の緩和を担当する常勤医師
- イ 精神症状の緩和を担当する常勤医師
- ウ 緩和ケアの経験を有する常勤看護師
- エ 緩和ケアの経験を有する薬剤師
- (2)緩和ケアチームの構成員は、外来緩和ケア管理料に係る緩和ケアチームの構成員と兼任であって差し支えない。
また、悪性腫瘍患者に係る緩和ケアの特性にかんがみて、専従の医師にあっても、緩和ケア診療加算を算定すべき診療及び外来緩和ケア管理料を算定すべき診療に影響のない範囲において、専門的な緩和ケアに関する外来診療を行って差支えない。(ただし、専門的な緩和ケアに関する外来診療に携わる時間は、所定労働時間の2分の1以下であること。) - (3)(1)のアに掲げる医師は、悪性腫瘍患者又は後天性免疫不全症候群の患者を対象とした症状緩和治療を主たる業務とした3年以上の経験を有する者であること。
- (4)(1)のイに掲げる医師は、3年以上がん専門病院又は一般病院での精神医療に従事した経験を有する者であること。
- (5)(1)のア及びイに掲げる医師は、以下のいずれかの研修を修了している者であること。
また、後天性免疫不全症候群の患者に対して緩和ケアに係る診療を行う場合には下記研修を修了していなくてもよい。- ア がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針(平成20年4月1日付け健発第0401016号厚生労働省健康局長通知)に準拠した緩和ケア研修会
- イ 緩和ケアの基本教育のための都道府県指導者研修会(国立がん研究センター主催)等
- (6) (1)のウに掲げる看護師は、5年以上悪性腫瘍患者の看護に従事した経験を有し、緩和ケア病棟等における研修を修了している者であること。
なお、ここでいう緩和ケア病棟等における研修とは、次の事項に該当する研修のことをいう。- ア 国及び医療関係団体等が主催する研修であること。(6月以上かつ600時間以上の研修期間で、修了証が交付されるもの)
- イ 緩和ケアのための専門的な知識・技術を有する看護師の養成を目的とした研修であること。
- ウ 講義及び演習により、次の内容を含むものであること。
- (イ)ホスピスケア・疼痛緩和ケア総論及び制度等の概要
- (ロ)悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群のプロセスとその治療
- (ハ)悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群患者の心理過程
- (ニ)緩和ケアのためのアセスメント並びに症状緩和のための支援方法
- (ホ)セルフケアへの支援及び家族支援の方法
- (ヘ)ホスピス及び疼痛緩和のための組織的取組とチームアプローチ
- (ト)ホスピスケア・緩和ケアにおけるリーダーシップとストレスマネジメント
- (チ)コンサルテーション方法
- (リ)ケアの質を保つためのデータ収集・分析等について
- エ 実習により、事例に基づくアセスメントとホスピスケア・緩和ケアの実践
- (7)(1)のエに掲げる薬剤師は、麻薬の投薬が行われている悪性腫瘍患者に対する薬学的管理及び指導などの緩和ケアの経験を有する者であること。
- (8) (1)のア及びイに掲げる医師については、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師と兼任ではないこと。ただし、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師が複数名である場合は、緩和ケアチームに係る業務に関し専任である医師については、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師と兼任であっても差し支えないものとする。
- (9)症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、緩和ケアチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担う保険医、看護師、薬剤師などが参加していること。
- (10)当該医療機関において緩和ケアチームが組織上明確に位置づけられていること。
- (11)院内の見やすい場所に緩和ケアチームによる診療が受けられる旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がなされていること。
- (12)がん診療連携の拠点となる病院とは、「がん診療連携拠点病院の整備について」(平成20年3月1日健発第0301001号)に基づき、がん診療連携拠点病院の指定を受けた病院をいう。
また、がん診療連携の拠点となる病院又は公益財団法人日本医療機能評価機構等が行う医療機能評価を受けている病院に準じる病院とは、都道府県が当該地域においてがん診療の中核的な役割を担うと認めた病院又は下記に掲げる公益財団法人日本医療機能評価機構が定める付加機能評価(緩和ケア機能)と同等の基準について、第三者の評価を受けている病院をいう。- ア 緩和ケア病棟の運営方針と地域における役割を明確化
- イ 緩和ケアに必要な体制の確立
- ウ 緩和ケア病棟の機能の発揮
- エ 緩和ケア病棟における質改善に向けた取り組み
- オ 緩和ケア病棟におけるケアのプロセス
- カ 緩和ケアを支えるための病院の基本的な機能
- 2 届出に関する事項
- (1)緩和ケア診療加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式27を用いること。
- (2) 1の(1)のアからエまでに掲げる医師、看護師及び薬剤師の経験が確認できる文書を添付すること。
- (3) 1の(1)のアからエまでに掲げる医師、看護師及び薬剤師の勤務の態様(常勤・非常勤、専従・専任の別)及び勤務時間を、別添7の様式20を用いて提出すること。